さまざまな品種がある!ぶどうの種類を一挙ご紹介
作成日: 2021/09/30
甘くてジューシーなぶどうは、人気が高い秋の味覚のひとつです。
スーパーでよく見かける品種のほか、各地でたくさんの品種が栽培されています。
この記事では、ぶどうの種類一覧や、それぞれの特徴をご紹介します。
また、せっかくぶどうを購入したなら、最後までおいしく食べたいですよね。そこで、ぶどうの保存方法やおすすめレシピも合わせてみていきましょう。
【黒系】ぶどうの種類
ぶどうは大きく分けて黒系、赤系、黄緑系があります。
最初にご紹介する黒系ぶどうは、味わい深い品種が多いことが特徴です。
巨峰
皮の色が濃い紫色の巨峰(きょほう)はとてもジューシーです。
山梨県や長野県が主な産地で、旬の時期は9月くらいです。
もともとは種ありの品種でしたが、種無しのものも増えています。
皮はむいて食べるようにしましょう。
藤稔
藤稔(ふじみのり)は甘味が強く果汁が豊富で、粒が大きいのが特徴です。
主な産地は山梨県や兵庫県、8月中旬から9月中旬あたりに旬を迎えます。
種ありと種無しのものがあり、皮をむいて食べる必要があるものの、簡単にむけるので手間がかかりません。
紫玉
紫玉(しぎょく)は実が非常に大粒で皮は厚め、柔らかい果肉が特徴の品種で、見た目や味わいは巨峰と似ています。
主な産地は山梨県や兵庫県で、8月中旬から9月にかけてが旬です。
基本的に種はありません。
高墨
高墨(たかすみ)の実は巨峰よりもやや小さめですが、見た目や風味は巨峰に近いのが特徴です。
熊本県で主に生産されている品種で、甘味と味が濃いですよ。
8月中旬頃から9月中旬くらいまでが旬になります。
ほとんどが種無しで、皮ごと食べることも可能です。
ピオーネ
巨峰とマスカットの交配により誕生しました。
大粒で「黒い真珠」とも呼ばれる実はギュッと締まっており、上品な甘さが特徴です。
岡山県や山梨県が主な産地で、9月から10月上旬にかけて旬を迎えます。
種ありと種無しがあり、皮ごと食べられます。
キャンベル・アーリー
皮が厚めで実の大きさは中粒、酸味がありさっぱりとした味わいで果汁が多いことから、ジュースやワインにも使われます。
主に北海道や岩手県で栽培されており、8月下旬から9月くらいが旬の品種です。
種があり、皮から果肉を押し出すようにして中身のみを食べます。
ウインク
赤みがかった紫黒色で、実は楕円形なのが特徴です。
酸味は少なく、ほとんどが種無しで皮が薄いため、皮ごと食べられます。
山梨県を中心に栽培されていますが生産量が少なく、なかなかお目にかかれません。
9月中旬から10月中旬くらいに旬を迎えます。
ナガノパープル
歯触りがしっかりしており、甘味が強く風味豊かな味わいを楽しめる品種です。
長野県のみで作られていて、9月から10月に旬を迎えます。
基本的には種無しで、皮ごと食べられます。
オリエンタルスター
主に山梨県や長野県で栽培されており、実は中粒でやや楕円形をしています。
しっかりとした果肉は酸味がほとんどありません。
種無しで皮ごと食べても大丈夫です。
9月中旬から下旬にかけてが旬になります。
オーロラブラック
岡山県オリジナルの品種で、実は大粒で甘味が強いのが特徴です。
種無しで皮ごと食べることができ、果肉がつまっていて食べごたえがあります。
8月下旬から9月中旬くらいに旬を迎えます。
【赤系】ぶどうの種類
赤系ぶどうは、酸味が少ない品種が多いことが特徴です。
デラウェア
スーパーでも定番の小粒ぶどうで、甘味のなかに酸味も感じる後味さっぱりの品種です。
種無しで、皮から果肉を押し出すようにして食べます。
山形県が主な産地で、7月から8月が旬の時期です。
クイーンニーナ
赤くて大粒の実が特徴的な品種です。
果肉は甘く引き締まっており、酸味はほとんどありません。
基本的に種無しで皮も薄めなので、そのまま食べられます。
山梨県や長野県、山形県などで栽培されていて、9月下旬から10月にかけてが旬です。
ルビーロマン
赤系のなかでも特に大粒で、甘味が強い品種です。
種ありと種無しがあり、皮をむいても皮ごとでも食べられます。
石川県のみで栽培されている品種で、8月から9月にかけてが旬の時期です。
赤嶺
赤嶺(せきれい)はきれいな赤色が特徴のぶどうで、しっかりした甘味とほどよい酸味、芳醇な香りが特徴です。
基本的には種ありですが、皮は薄いため皮ごと食べることもできます。
ほとんどが山梨県で栽培されており、旬の時期は9月頃です。
竜宝
竜宝(りゅうほう)はやや楕円形の大粒ぶどうで、柔らかくてジューシーな果肉が特徴です。
滋賀県や宮崎県などで栽培されていますが、市場にはほとんど出回りません。
7月中旬から8月に旬を迎え、種ありと種無しがあり、皮はむいて食べます。
【黄緑系】ぶどうの種類
黄緑系ぶどうはさわやかな香りが特徴的です。
シャインマスカット
みずみずしい果肉とすがすがしく甘味のある香りが特徴の品種で、ほとんどが種無しです。
皮ごと食べるとパリッとした歯触りも楽しめます。
山梨県や長野県が主な産地で、9月頃に旬を迎えます。
マスカット・オブ・アレキサンドリア
中粒のぶどうで、一般的にマスカットと呼ばれているのがこちらの品種です。
ほとんどが種ありで、皮ごと食べることも可能です。
主な産地は岡山県で、旬の時期は9月中旬から10月くらいにかけてとなります。
ナイアガラ
種ありの品種で、種の周りは酸味が強く、皮に近い部分は甘味があることが特徴です。
皮は厚めなので果肉を押し出すようにして食べます。
主に北海道や長野県で栽培されており、9月から10月くらいに旬を迎えます。
ピッテロ・ビアンコ
小粒で先のとがった楕円形が特徴的な品種です。
種ありと種無しがあり、皮ごと食べることができて、パリパリの食感が楽しいですよ。
山梨県や長野県、山形県などで栽培されています。
旬の時期は、9月下旬から10月にかけてです。
ロザリオ・ビアンコ
中粒の楕円形で、種はありますが皮ごと食べられる品種です。
皮ごと食べるとシャクシャクの食感とやさしい甘味、さわやかな香りを満喫できます。
山梨県が主な産地で、旬は9月頃です。
ゴールドフィンガー
ピッテロ・ビアンコとピアレスという品種を交配して誕生しました。
形や味わいはピッテロ・ビアンコと似ています。
種ありと種無しがあることや、皮ごと食べるのも同じです。
山梨県で栽培されており、7月下旬から8月中旬くらいに旬を迎えます。
瀬戸ジャイアンツ
大粒で皮が薄く、種無しなのでそのまま食べられます。
甘味が強く酸味は少ないのが特徴で、9月頃に旬を迎える品種です。
ほとんどが岡山県で栽培されています。
白峰
山梨県が主な産地の白峰(はくほう)は巨峰から広がった品種で、大きさや果肉の質感が巨峰と似ています。
甘味と酸味のバランスがよく、8月下旬から9月にかけてが旬の時期です。
基本的には種無しで、皮はむいて食べます。
黄玉
黄玉(おうぎょく)は大粒で甘味が強く、独特の香りがあるのが特徴です。
ジャスミンの香りに似ていると表現されることもあります。
種ありと種無しがあり、皮はそのままでもむいても食べられます。
山梨県や長野県が主な産地で、旬の時期は8月中旬から9月にかけてです。
甲斐美嶺
画家のミレーにちなんで、甲斐美嶺(かいみれい)と名付けられました。
中粒で甘味のなかにほのかな酸味を感じます。
皮は厚めなのでむいて食べる必要があるものの、種はありません。
主に山梨県で栽培されており、8月下旬くらいに旬を迎えます。
【ワイン用】ぶどうの種類
主なワイン用のぶどうも日本で栽培されています。
メルロー
メルローは明治時代にはすでに日本に伝わっていたといわれる、中粒の黒系ぶどうで赤ワイン用の品種です。
日本では長野県をはじめ、山形県や北海道、山梨県などさまざまな場所で栽培されています。
メルローで作ったワインは、まろやかな仕上がりです。
シャルドネ
世界中で栽培されている白ワイン用の品種で、日本では北海道や岩手県のほか、長野県、福島県などで栽培されています。
マスカットのような黄緑色のぶどうです。
シャルドネで作るワインは、フルーティな味わいになります。
ぶどうのむき方・保存方法
ここで、ぶどうのむき方や保存方法をご紹介します。
むき方
ぶどうは鍋でわかしたお湯にさっと通し、冷水につけてから皮をむくときれいにむけます。
お湯に通す時間など、詳しくはこちらのレシピをご覧ください。
冷蔵保存方法
ぶどうは湿度を保つために、キッチンペーパーなどに包んでから保存容器に入れて野菜室で保存します。
小粒のものはそのまま、大粒のものは1粒ずつ切り分けて保存するのがポイントです。
切り分ける際は、枝から少し離れたところを切りましょう。
こちらで詳しく解説しています。
冷凍保存方法
冷凍保存の場合、小粒のものはボウルでやさしくふり洗いしたあと、水気をふき取り冷凍用保存袋に入れて空気を抜き、冷凍室で保存します。
大粒のものは1粒ずつ切り離してからやさしく洗い、水気を取ったら冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍室にしまいましょう。
食べるときは、凍ったままか半解凍でお召し上がりください。
こちらの動画でも、詳しくご紹介しています。
ぶどうを使ったDELISH KITCHENのレシピ
最後に、ぶどうを使ったレシピをご紹介します。
【黒系ぶどう】
黒系ぶどうの濃厚な味わいを楽しめるレシピです。
しゅわしゅわぶどうゼリー
炭酸水で作ったゼリーが、口の中に入れるたびにシュワシュワ溶ける楽しい食感です。
さっぱりいただけるので、暑い日のおやつにもおすすめですよ。
ぶどうムース
ぶどうをたっぷり使った贅沢なムースはいかがですか。
ぶどうの風味がギュッとつまったムースは、なめらかな食感も魅力です。ダイナミックな見栄えで、おもてなしにもぴったりです。
ぶどうのレアチーズケーキ
牛乳パックで作ることで、ちょうどよいサイズのレアチーズケーキができあがります。
真っ白なレアチーズ生地と、きれいな紫黒色のコントラストがおしゃれな一品です。
ぶどう餅
ジューシーなぶどうを、白玉粉で作るモチモチの生地で包みました。
簡単に作れて、ひと口食べるたびに口いっぱいに幸せが広がる、嬉しいスイーツです。
ぶどうのさわやかホイップサンド
生クリームに乳酸菌飲料を加えたさわやかな甘味のホイップと、濃厚なぶどうの組み合わせがたまりません。
いくらでも食べられてしまうようなホイップサンドです。
【黄緑系ぶどう】
黄緑系ぶどうのさわやかな香りがマッチするレシピです。
マスカットのパルフェ
マスカット、ヨーグルト、レモンの風味がさわやかなデザートです。
ヨーグルトは水切りすることで濃厚な味わいになりますよ。重ねていくだけで簡単に作れます。
2種のぶどうのトライフル
黄緑系と黒系、2種類のぶどうを使った見た目も華やかなトライフル。
市販のスポンジケーキを活用して手軽に作りましょう。キルシュを加えたホイップクリームで風味豊かに仕上がります。
(このレシピはアルコールを含んでいます)
マスカットのショートケーキ
マスカットをたっぷり使ったリッチなショートケーキです。
マスカットのさわやかな甘味と生クリームがマッチしたケーキは、生地から手作りする本格的なレシピです。
(このレシピはアルコールを含んでいます)
マスカットのフルーツサンド
マスカットと生クリームをはさんだフルーツサンドは、少ない材料で手軽に作れます。
マスカットを並べたらクリームを隙間なくぬると、きれいに仕上がりますよ。
ぶどうの種類はとても多い!
ぶどうは大きく分けると深い味わいの黒系、酸味が少ない赤系、さわやかな香りの黄緑系があることが分かりました。
それぞれにたくさんの種類があり、なかには手に入れることが難しい希少な品種もあります。
スーパーに並んでいる一般的なぶどうはもちろん、インターネットや直売所でしか手に入れられない品種も食べてみたくなりますよね。
また、ぶどうを購入したら正しく保存して、最後までおいしく食べましょう。