豚ロースの栄養について解説!カロリーを抑える方法やレシピもご紹介
作成日: 2021/10/20
とんかつやしょうが焼きに使われる肉として親しまれている豚ロース。カロリーはどれくらいなのでしょうか。
この記事では、豚ロースの栄養について解説します。カロリーカット方法やレシピもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
豚ロースについて
まずは豚ロースについて解説します。特徴や味わい、適している料理をチェックしましょう。
豚ロースとは?
豚ロースは、豚の背中にある部位です。豚のどの位置にあるかによって、豚ロースと豚肩ロースにわけられます。豚ロースは、背中の中間からお尻にかけてある肉です。きめ細かく、やわらかいのが特徴です。適度についている脂肪は、甘味や旨味を含んでいます。
豚肩ロースは、背中の肉の中でも首の方にあります。赤身の中に脂肪が網目状に入っており、旨味と風味が強いです。しっかりとした味わいの部位なので、豚肉本来の味を楽しみたい料理に適しています。
豚ロースと豚肩ロースは、どちらも人気の部位です。とんかつやしょうが焼き、ポークソテー、しゃぶしゃぶなどに適しています。ちなみに、豚ロースと豚肩ロースの境目はロインショルダーエンドと呼ばれます。
豚肉の部位についてもっと知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
豚ロースのカロリーと栄養
豚ロースのカロリーは高いのでしょうか。ここでは、カロリーや糖質、たんぱく質、ビタミンB1についてお伝えしていきます。
カロリーと糖質
豚ロースと豚肩ロース100gあたりのカロリーと糖質は下記の通りです。
豚ロース(100gあたり)
・赤身・生 140kcal 糖質:0.3g
・脂身つき・生 248kcal 糖質:0.2g
・脂身つき・焼き 310kcal 糖質:0.3g
・脂身つき・ゆで 299kcal 糖質:0.3g
豚肩ロース(100gあたり)
・赤身・生 146kcal 糖質:0.1g
・脂身つき・生 237kcal 糖質:0.1g
豚ロース、豚肩ロースともに、脂身付きの方が赤身よりもカロリーが高いです。糖質については、どれも同じくらい含まれることがわかります。
脂身つきの豚ロースは、調理法によって100gあたりのカロリーが変動します。生のままよりも焼いたり茹でたりした方がカロリーが高いです。豚ロースを焼いたりゆでたりすると、豚肉に含まれている水分が抜けるので、同じ重量あたりのカロリーが高まるのでしょう。
たんぱく質
豚ロースには、たんぱく質も含まれています。たんぱく質は、3大栄養素の一つです。
豚ロースと豚肩ロース100gあたりのたんぱく質量は下記の通りです。
豚ロース(100gあたり)
・赤身・生 22.7g
・脂身つき・生 19.3g
・脂身つき・焼き 26.7g
・脂身つき・ゆで 23.9g
豚肩ロース(100gあたり)
・赤身・生 19.7g
・脂身つき・生 17.1g
生の豚ロース、豚肩ロースの場合、脂身つきよりも赤身の方がたんぱく質の量が多いです。たんぱく質は、赤身に多く含まれることがわかります。
生のまま、焼いたもの、ゆでたもので比較すると、火を通した方が同じ重量あたりのたんぱく質量が多いです。豚ロースを加熱することで、脂が溶け出すだけでなく、水分が蒸発します。ゆでるよりも焼いた方が、水分も脂も出ていきやすいので、たんぱく質量が多くなります。
たんぱく質について下記記事がありますので、こちらをご覧ください。たんぱく質が不足したり過剰摂取したりすると、どのような問題が起きてしまうのか確認しましょう。
たんぱく質が多く含まれる食品だけでなく、1日の摂取量も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ビタミンB1
豚肉には、水溶性のビタミンの一種であるビタミンB₁が含まれます。ビタミンB₁は、体内で糖質をエネルギーに変換するときに欠かせないビタミンです。
豚ロースと豚肩ロース100gあたりに含まれるビタミンB₁の量は下記の通りです。
豚ロース(100gあたり)
・赤身・生 0.80mg
・脂身つき・生 0.69mg
・脂身つき・焼き 0.90mg
・脂身つき・ゆで 0.54mg
豚肩ロース(100gあたり)
・赤身・生 0.72mg
・脂身つき・生 0.63mg
生の豚ロースと豚肩ロースは、脂身つきよりも赤身の方がビタミンB1の量が多いです。このことから、ビタミンB1は、脂身よりも赤身に多く含まれることがわかります。
また、脂身つきの豚ロースは、調理法によってビタミンB1の量が異なります。上記のように、焼き、ゆで、生の順で含有量が多いです。豚ロースを焼くと、脂肪が溶け出します。脂肪の量が減ることで、赤身の割合が高くなり、100gあたりのビタミンB1量が増えます。
ゆでた豚ロースのビタミンB1が少ないのは、ビタミンB1が水溶性だからです。豚ロースをゆでると、ビタミンB1がお湯に溶け出し、含有量が減ってしまいます。ビタミンB1の摂取を心がけたい方は、茹でるよりも揚げる、焼くなどの調理法がおすすめです。
【出典】
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【参考】
・日本人の食事摂取基準(2020 年版)
・「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書 ビタミン B1
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
他の部位との栄養素の比較
豚ロースのカロリーは高いのでしょうか。豚肉の他の部位と比較しながら解説します。各部位100gあたりのカロリーは、下記の通りです。
可食部 100gあたり
豚ロース(脂身つき・生)248kcal
豚バラ(脂身つき・生) 366kcal
豚もも(脂身つき・生) 248kcal
豚ロースのカロリーは、豚バラよりも低く、豚ももとは同じであることがわかります。同じ重量あたりのカロリーが異なるのは、豚肉の部位によってたんぱく質や脂質、炭水化物の比率が異なるためです。
たんぱく質と炭水化物は1gあたり4kcal、脂質は1gあたり9kcalです。つまり、脂質の割合が高いほどカロリーも高まりますよ。
豚ロースのカロリーを抑えるポイントと調理方法
豚ロースは、下記のようなポイントと調理方法でカロリーカットできます。
・赤身の肉を使用する
・脂身を取る
・調理方法を工夫する(茹でる、蒸す)
赤身の肉は脂質が少ないので、カロリーを抑えることができます。赤身の豚ロースが手に入らなくても、脂身を取り除くことでカロリーカットできます。調理方法を工夫するのもおすすめです。
茹でたり蒸したりすると、脂肪が溶け出していくので、カロリーを抑えられます。
豚ロースを使ったDELISH KITCHENのレシピ
豚ロースを使ったレシピを見てみましょう。今回は、茹でる・蒸す、焼く、揚げるといった調理方法別に解説します。料理のカロリーは、各レシピページで確認できるので、参考にしてみてください。
【茹でる・蒸す】
最初に、豚ロースを茹でるあるいは蒸して使うレシピを見てみましょう。火の入れ方に気をつけると、硬くならずにしっとりとした食感に仕上がりますよ。豚ロースを蒸して作る料理は、蒸し器いらずで手軽に作れます。
豚しゃぶサラダ 新玉ねぎドレッシング
豚ロースを野菜と一緒にいただく一品です。豚ロースが硬くならないように弱火でゆでるのがポイントです。ドレッシング用の新玉ねぎと調味料を混ぜて半日ほどおくと、味がよくなじみます。
ホットプレート蒸ししゃぶ
ホットプレートで野菜と一緒に蒸して作るしゃぶしゃぶのレシピです。ホットプレートに材料を並べ、一度にたくさん作れるので、家族でご飯を食べるときにおすすめです。大葉をのせることで彩りがよくなるだけでなく、爽やかな香りも楽しめます。
ピリ辛蒸し豚
フライパンでじっくり焼いて、しっとりとした蒸し豚を作ってみましょう。豚ロースを弱火で蒸すことで、しっとり仕上がります。ピリ辛ねぎだれが蒸し豚によく絡み、クセになる美味しさです。
【焼く】
続いては、豚ロースを焼いて作るレシピです。定番のしょうが焼きやポークソテー、ポークステーキをご紹介します。
豚のしょうが焼き
豚ロースを使ったおかずの定番、しょうが焼きのレシピです。しょうが香る甘辛い味付けで、ご飯が進むこと間違いなしです。豚肉に片栗粉をまぶしてから焼くことで、味がよく絡みますよ。
基本のポークソテー
バターしょうゆのソースで、ご飯が進むポークソテーです。豚ロースの赤身と脂身の間に切り込みを入れることで、肉が縮みにくくなります。バターしょうゆの香ばしい香りが食欲をそそるでしょう。
ポークステーキの焼き方
しっとりジューシーな食感がたまらないポークステーキです。豚ロースの脂身から火を入れ、溶け出した油を利用して肉を焼くと、旨味を余すことなく味わえます。じっくり弱火で焼いてから少し休ませることで、ジューシーに仕上がりますよ。
【揚げる】
豚ロースを揚げて作るレシピもチェックしましょう。定番のとんかつやカリッとした衣の竜田揚げをご紹介します。
基本のとんかつ
豚ロースを使った人気料理のとんかつのレシピです。食べ応えのある一品なので、ガッツリ食べたいときに作ってみましょう。とんかつを美味しく作るには、揚げ油の温度を守るのがポイントです。
豚ロース薄切り肉のカリカリ竜田揚げ
香ばしく、カリッとした食感がたまらない竜田揚げのレシピです。豚ロース薄切り肉にしっかり下味をつけるので、そのままでも美味しいですよ。少ない油で揚げられるので、後片付けの手間もかかりません。
さまざまな調理方法で豚ロースを味わってみよう
この記事では、豚ロースの栄養について解説しました。豚ロースは豚の背中にあり、しょうが焼きやとんかつに使われる人気部位です。今回は、豚ロースのカロリーや糖質、たんぱく質、ビタミンB1について解説しました。
豚ロースのカロリーを抑えるポイントやレシピを調理方法別にご紹介しましたので、ぜひ実践してみてください。