食用エビの種類を解説!おすすめレシピもご紹介
作成日: 2022/02/01
寿司や天ぷらなど、どんな料理に使ってもおいしいエビは食卓に欠かせない食材のひとつです。スーパーに並んでいる見慣れたものをはじめ、世界中にはさまざまな種類のエビが数多く存在しています。
この記事では、食用エビの種類について詳しく解説します。おすすめのレシピもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
エビの種類について
世界中には約3,000種類ものエビがいるといわれていますが、食用できるエビは20種類ほどです。日本でも獲れますがその漁獲量はわずかで、多くがインドやベトナムからの輸入に頼っています。
食用エビの種類一覧
20種類ほどある食用エビの中から、代表的なものをご紹介します。
【バナメイエビ】
日本で最も流通しているエビは、スーパーでよく見かけるこのバナメイエビです。大きいものでも体長は20cm程度と中型で、有頭や冷凍むきエビなどさまざまな形状で販売されています。
バナメイエビはもともとメキシコやペルー沿岸に生息していますが、日本ではおもにベトナムなどの東南アジアの国々で養殖されているものが輸入、販売されています。
エビチリなどの炒め物などに適しており、身はプリプリとしてやわらかく甘味の強さが特徴です。海外から輸入されるエビは生食できないものが多く、バナメイエビも加熱調理用として出回っています。
バナメイエビについて、詳しくはこちらをご覧ください。
【赤エビ】
標準和名で「アルゼンチン赤エビ」といい、産地は南米のアルゼンチンです。その名の通り赤い色味を持つエビで、ほとんどのエビが加熱により赤くなるのに対して、赤エビはもともと赤い色をしています。
輸入もののエビですが生食も可能です。旨味がたっぷりで刺身からフライ、ガーリック炒めや鍋など幅広い料理に活用できます。有頭の状態で販売されていることが多く、スーパーでもよく見かけるエビのひとつです。
赤エビについて、詳しくはこちらでご紹介しています。
【ブラックタイガー】
冷凍エビの多くがこのブラックタイガーであるといわれていますが、スーパーなどでは解凍され頭を取った状態でも販売されています。日本で食べられるブラックタイガーのほとんどがベトナム、インド、インドネシア、タイなどから輸入されたものです。
見た目は車エビのような黒い縞模様があり、生の状態では黒っぽい色合いですが、加熱するときれいな赤色に変化します。そのため、あえて尻尾を残して調理すると料理の彩りにもなりおすすめです。
エビ特有のプリッとした食感と甘味が特徴で、エビフライやエビチリ、エビマヨなど、幅広いエビ料理に利用できます。
トマトエビチリ卵
プリプリのブラックタイガーの食感を活かしたエビチリは、食べごたえも抜群です。トマトと卵を加えると、まろやかな味わいのエビチリに仕上がります。
【車エビ】
黒い縞模様と丸くなった姿から、この名前が付けられたといわれる車エビ。伊勢エビと並ぶ高級エビで、寿司や天ぷらに欠かせないエビとしても知られています。
日本では比較的に暖かい地方の内湾に生息していますが、現在は養殖ものが主流です。養殖の車エビは12~2月が旬となっています。
プリッとした食感、強い旨味と甘味を持つ車エビを存分に堪能するには、塩焼きや塩ゆで、刺身などシンプルな料理がおすすめです。スーパーで生きた状態で手に入ることもあります。
車えびの塩焼き
新鮮な車エビが手に入ったら、まずはシンプルな塩焼きで味わってみてください。尾から頭まで串に刺すことで、丸まらずにまっすぐに焼けますよ。頭から殻ごと食べてエビの旨味を堪能しましょう。
【ボタンエビ】
鮮やかなオレンジ色をしているボタンエビは、本州の太平洋側でしか獲れないエビです。しかし、漁獲量が減ってしまったこともあり、同じタラバエビ科で食味も似ているトヤマエビがボタンエビとして流通するようになりました。現在は一般的にボタンエビいえば、トヤマエビのことであると認識されているようです。
ボタンエビは太平洋側のみで獲れますが、トヤマエビは北陸から北海道にかけて水揚げされ、多くは秋から春がおいしい時期であるといわれています。
身は水分が多く甘味の強い味わいで、刺身で食べるのがおすすめですが、フライや焼き物などどんな料理にも適しています。通常は有頭のまま販売されていることが多いようです。
【甘エビ】
一般的に甘エビと呼ばれるエビは、標準和名で「ホッコクアカエビ」のことを指しています。日本海から北海道、アラスカ、カナダ西岸に生息し、9~2月に旬を迎えます。
赤エビ同様もともと赤い色を持つエビで、水分の多い身と甘味の強さが特徴です。甘エビの最もポピュラーな食べ方は刺身ですが、みそ汁や素揚げなどにしてもおいしく食べられます。刺身用に食べやすく殻をむいたものや有頭の状態で販売されています。
甘えびの唐揚げ
片栗粉をまぶして揚げるだけの、甘エビの唐揚げのレシピです。殻ごとカラッと揚げてレモンをしぼればエビの旨味が口に広がります。お好みの香辛料を振るのもおすすめです。
【芝エビ】
芝エビは車エビの仲間の小エビです。頭から尾まで10cm程度なので、有頭のまま販売されています。芝エビの産地は三河湾、瀬戸内海、有明海などです。秋から冬にかけて市場に出回ります。
生食よりも加熱したほうがおいしいエビで、小型で殻もやわらかいため、そのまま天ぷらや唐揚げにしたりアヒージョにするのもおすすめです。
芝エビでガーリックシュリンプ
芝エビを丸ごと使った、おつまみにもぴったりのガーリックシュリンプです。にんにくの風味が食欲がそそりますよ。最初に頭や尾の尖った部分だけカットしておきましょう。
【桜エビ】
桜エビは、透明感のある赤色で3~4cmほどの小さなエビです。千葉県沖、東京湾、相模湾、駿河湾に生息していますが、国内で桜エビが漁獲できるのは静岡県の駿河湾だけです。
桜エビ漁は春と秋に2回行われます。水揚げされた桜エビは天日干し(素干し)や釜揚げの状態で販売されており、このように加工することで赤い色合いや旨味がより高まります。
産地などでは新鮮な桜エビを生で味わうこともできますが、ご家庭ではかき揚げや炒め物などがおすすめです。また、パスタや炊き込みご飯に入れてもおいしいでしょう。
キャベツと桜えびのごま炒め
旨味の凝縮された桜エビで、いつもの食材もワンランクアップします。手軽に作れる炒め物ですが、キャベツのシャキシャキ感と桜エビ、ごまの風味がよく合い箸が進みます。
【伊勢エビ】
赤褐色のごつごつとした殻に覆われ、2本の長く太い触角が特徴の伊勢エビ。産地の三重県伊勢市がその名前の由来であるといわれています。伊勢エビは三重県や静岡県、千葉県、和歌山県、宮崎県などで漁獲され、秋から冬がおいしい時期です。
鮮魚店や産地の店などで購入することができ、刺身をはじめ天ぷらやフライ、塩ゆで、みそ汁などさまざまな料理で味わうことができます。伊勢エビを殻ごと輪切りにして煮つけた料理は「具足煮」として知られています。
伊勢海老のマスタードグリル
特別な日にぴったりの伊勢エビのグリルは、意外と手軽に作れる一品です。エビの旨味と粒マスタードの風味が絶妙です。伊勢エビが手に入ったらぜひ試してみてくださいね。
【ロブスター(オマールエビ)】
大きなハサミを持つロブスターは「オマールエビ」とも呼ばれています。ノルウェーから地中海近辺やアメリカ東海岸、アフリカ南岸、南大西洋といったさまざまな地域に生息するエビです。サイズや色合い、味わいなどは産地によって異なります。
弾力のある身とたんぱくな味わいが特徴で、見ための豪快さから丸ごと塩ゆでにして食べるのが定番ですが、蒸したり焼いたりしてもおいしく食べることができます。
ロブスター(オマールエビ)についてはこちらをご覧ください。
DELISH KITCHENのエビを使った定番レシピ
エビの旨味を堪能できる定番レシピを、適したエビの種類とともにご紹介します。
えびの天ぷら
和食の定番のひとつ、エビの天ぷらです。エビは塩水でしっかり洗い、背ワタをきちんと取ることが臭みを残さずに仕上げるポイントです。天ぷらには車エビ、ブラックタイガー、バナメイエビなどがおすすめです。
基本のエビフライ
こちらは洋食の定番、エビフライです。腹側に切り込みを入れて伸ばすと真っすぐに仕上がりますよ。エビフライにはある程度の大きさがあるブラックタイガーがおすすめです。
基本のえびチリ
プリッとした食感のバナメイエビやブラックタイガー、赤エビは中華料理の定番エビチリにぴったりです。ご家庭でも本格的なエビチリに挑戦してみましょう。
食用は20種類ほどある!いろいろなエビを味わおう
普段の食卓に欠かせない食材のひとつであるエビ。世界中にはたくさんのエビがいますが、なかでも食用できるものは20種類ほどであるといわれています。
スーパーでもいくつかの種類が並んでおり、大きさや味わいなどさまざまです。それぞれの特徴を知って料理に活用し、エビの旨味や食感を存分に味わいましょう。