マダコの旬とは?ミズダコとの違いやレシピもご紹介
作成日: 2022/04/21
タコといえばゆでられた状態でスーパーに並んでいるのをイメージする方が多いのではないでしょうか。1年中売られていると思われがちですが、マダコにはおいしく食べられる旬があります。
今回は、マダコの旬やミズダコとの違いはどのようなものなのかを解説します。合わせてマダコを使ったおすすめのレシピもご紹介するので、ぜひ読んでみてください。
マダコとは?
まず、マダコとはどういうものなのかを解説していきます。
マダコは食用とされるタコの代表格で、日本でタコといえばマダコのことを指します。マダコ科マダコ属に分類され、寿命は短く1~2年ほどしか生きられません。日本各地で水揚げされ、11月~1月頃に旬を迎えます。
マダコとミズダコの違い
日本近海で獲れるタコは、主にマダコとミズダコの2種類あります。この2種類は同じタコといってもそれぞれ特徴が異なります。ここではマダコとミズダコの違いについてご紹介します。
大きさ
マダコの腕を含めた平均的な大きさは60cm程度で、重さは2~3㎏とミズダコに比べるとコンパクトなサイズ感です。ミズダコは最大で腕を広げると3~5m、重さは50kg程度にもなりインパクトのある大きさが特徴です。
味わい
マダコは身が締まり硬めの食感が特徴で、噛めば噛むほど旨味が出てきます。火を通して食べることが一般的で、天ぷらや唐揚げ、たこ焼きはとくによく知られているマダコの食べ方です。
一方、ミズダコは水分を多く含んでおり食感はやわらかく、味は甘みが強いことが特徴です。さらに生で食べることも可能で刺身やしゃぶしゃぶなどでもおいしくいただけます。
マダコに含まれている栄養素
マダコにはどんな栄養素が含まれているのか解説していきます。
マダコ100gに含まれている主な栄養素
・カロリー 70kcal
・たんぱく質 16.4g
・脂質 0.7g
・糖質 0.1g
・カリウム 290mg
・マグネシウム 55mg
・リン 160mg
・亜鉛 1.6g
・タウリンも含まれるといわれている
各栄養素の働き
ここではマダコに含まれる各栄養素の働きをご紹介します。
カリウム
カリウムは人の体に必要なミネラルの一種で、細胞の浸透圧を調節する働きがあります。体の中のナトリウムの排出を手助けする作用があるため、塩分の取りすぎを調節してくれます。
マグネシウム
マグネシウムはリンやカルシウムと一緒に骨を形成するほか、筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温・血圧の調整などにも役立つミネラルの一種です。
リン
リンは体内のさまざまな細胞に存在するミネラルで、骨や歯を形成するほか細胞膜や核酸を構成する成分ともなっています。他にも細胞のpHバランスの調整や浸透圧を保つ働きもします。
亜鉛
亜鉛は人が健康を維持するために必要な栄養素で、全身の細胞内に存在しています。侵入してきた細菌やウイルスを防御する働きや、たんぱく質及びDNAを合成する材料となります。1日の平均摂取推奨量は成人男性11mg、成人女性8mgです。
タウリン
タウリンはたんぱく質が分解される過程でできるアミノ酸に似た物質で、貝類やイカ・タコといった軟体動物に多く含まれています。コレステロールの減少、心臓や肝臓の機能を高める、視力の回復、インスリン分泌促進、高血圧の予防などさまざまな効果があるとされています。
おいしいマダコの選び方
おいしいマダコを選ぶためにチェックするポイントは身の状態です。ゆでたものは身が張って硬いものが新鮮とされています。活けの状態のものはやせておらず足が太くしっかりしたものを選びましょう。
マダコの下処理
マダコの下処理方法はこちらを参考にしてください。
タコのゆで方
ゆでたこの下処理
ゆでたこの切り方(刺身)
マダコの保存方法
マダコの保存方法はこちらを参考にしてください。
タコの冷凍保存方法
マダコを使ったDELISH KITCHENのレシピ
ここからは、DELISH KITCHENおすすめのたこを使ったレシピをご紹介します。
タコと大葉の和風カルパッチョ
薄切りにしたタコを並べて盛りつけた涼しげなカルパッチョのレシピです。水にさらして辛みを減らした玉ねぎとさわやかな大葉とのコントラストが見た目も華やかです。手軽にできるドレッシングがよく合いますよ。
たことわかめの酢の物
たことわかめを使って手軽にできる酢の物レシピです。さっぱりとした味わいなのでこってりとしたメインに合わせるのも良いですし、暑い日の副菜にいかがでしょうか。たこは大きめに切って食感を楽しんでくださいね。
タコのアヒージョ
耐熱容器とトースターで手軽にできるタコのアヒージョはいかがでしょうか。和風顆粒だしを使うことでほんのり和の風味を感じます。たこの旨味が溶け込んだオイルにパンを浸して食べるのもおすすめですよ。
タコのやわらか煮
甘辛い味わいがご飯のおともにはもちろん、おつまみにもぴったりなたこのやわらか煮のレシピです。たこと調味料だけという少ない材料で作れるので気軽に挑戦できそうですね。ふわふわのタコの食感も楽しいですよ。
タコとじゃがいものトマト煮
ご家庭によくあるじゃがいもと玉ねぎと一緒にタコをトマト煮に仕上げました。唐辛子のピリッとした辛み、タコとニンニクの香りが食欲をそそります。余った時はパスタソースとしても楽しめますよ。
たこの唐揚げ
下味をつけたたこに片栗粉をまぶしてサクッと揚げました。サクサクの衣とぷりぷりのたこの食感が楽しい一品です。たこを揚げるときは油が跳ねやすいので水気をしっかりふき取ることがポイントです。
たこの磯辺揚げ
程よい塩気のあるたこと香りのよい青のりがマッチしたサクサク食感の磯辺揚げレシピ。天ぷら粉で簡単に作れるのでちょっと物足りない時の一品やお弁当のおかずにもおすすめです。
明石焼き
兵庫県のご当地メニューである明石焼きをご自宅で作ってみませんか。たこ焼きとは一風違った卵を多めに使った生地で作るふんわりとした食感が特徴です。三つ葉を浮かべただしにつけながら食べてみてくださいね。
たこ飯
たこの旨味がご飯によくしみ込んだメインにもなるたこ飯レシピです。たこを一緒に炊き込むことで食感がふわふわになり、ピンク色の見た目も華やかで目にも楽しいメニューに。しょうがの香りが食欲をそそりますよ。
たこのペペロンチーノ
シンプルな材料と味付けのたこのペペロンチーノ。たこの赤色と細ねぎの緑色が鮮やかで、黒コショウの風味が全体の味を引き締めてくれますよ。ぷりぷりのタコとニンニク、唐辛子の風味でどんどん食べ進めてしまいます。
マダコの旬を知って食感と旨味を味わおう!
マダコの旬やミズダコとの違い、おすすめのレシピをご紹介しました。マダコは前菜、炒め物、揚げ物などどんな調理法にも合う万能食材です。
ゆでた状態の赤い色を活かして華やかな料理を作ってもいいですし、旨味が強いのでぶつ切りにして調味するだけでも味わい深い料理を作ることができます。今回ご紹介したレシピを参考に、マダコならではの食感や旨味を楽しんでくださいね。
【出典】
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【参考】
・厚生労働省e-ヘルスネット「カリウム」(2022/04/21)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
・厚生労働省e-ヘルスネット「マグネシウム」(2022/04/21)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-034.html
・厚生労働省e-ヘルスネット「リン」(2022/04/21)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-038.html
・厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』「亜鉛」(2022/04/21)
https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/12.html
・厚生労働省e-ヘルスネット「タウリン」(2022/04/21)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-017.html