トラウトサーモン(サーモントラウト)とは?鮭との違いや人気レシピもご紹介
作成日: 2022/09/30
スーパーなどで必ずある魚の一つが鮭。紅鮭や銀鮭などが並ぶ中「トラウトサーモン」も見かける頻度の多い魚ではないでしょうか。
この記事では、トラウトサーモン(サーモントラウト)とはどんな魚なのか、鮭との違いや人気レシピなどをご紹介します。
トラウトサーモンについて
まず、トラウトサーモンがどんな魚なのか見ていきましょう。
基本情報
「サーモントラウト」「スチールヘッドトラウト」とも呼ばれるトラウトサーモン。トラウトサーモンは、川に生息するニジマスを海で養殖したものです。
ニジマス(虹鱒)は英名をレインボートラウトといい、その名のとおり成長すると魚体に虹のような帯が現れるサケ科サケ属の淡水魚です。もともとは北米原産であるニジマスが日本に移入され、現在では盛んに養殖されています。
トラウトは「マス(鱒)」、サーモンは「サケ(鮭)」のことですが、この2つの魚には生物学上はっきりとした区別がないとい言われています。かつては海水で生息できるものが鮭、淡水でしか生息できないものが鱒というふうに区別されていたようですが、個体によっても異なるため区別が難しいようです。
鮭とサーモンの違いについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
特徴
トラウトサーモンの特徴は生食できることです。通常川で生まれて海を回遊する鮭(シロザケやベニサケなど)は生食できませんが、トラウトサーモンは管理された環境で食用に海水により養殖されています。そのため、身の色もきれいで刺身などの生食に向いています。
トラウトサーモンは鮭に比べると魚体は小ぶり。切り身にするとほとんど分からないくらい似ていますが、トラウトサーモンは皮に赤いグラデーションが見られるほか、身の赤みが強いのが特徴です。味わいはトラウトサーモンのほうが脂乗りは良く、味が濃く感じられるでしょう。
アトランティックサーモンとの違い
トラウトサーモンと名前が似た魚が、アトランティックサーモンやノルウェーサーモンです。これらの違いは種類や産地の違いにあります。
アトランティックサーモンやノルウェーサーモンとの違いについては、こちらの記事をご覧になって確認してみてください。
トラウトサーモンの産地と旬
次に、産地と旬についてみていきましょう。
日本で流通するトラウトサーモンのほとんどが、南米のチリやノルウェーなど海外で養殖されたものです。
一年を通して流通しているため、旬といえる時期はないと考えて良いでしょう。
トラウトサーモンの栄養
脂の乗りと味の濃さが特徴のトラウトサーモン。そこで気になるのがカロリーや脂質です。
カロリーと脂質
トラウトサーモンのカロリーと脂質の含有量は以下のとおりです。
トラウトサーモンのカロリー(100gあたり)
・カロリー:201kcal
・脂質:14.2g
比較としてサーモン(サケ)のカロリー・脂質を見てみましょう。サーモンにはいくつかの種類がありますが、ここでは「アトランティックサーモン(タイセイヨウサケ:養殖)」と、焼き魚などで食べられる赤色の濃さが特徴の「ベニサケ(紅鮭)」の2つをご紹介します。
アトランティックサーモン(100gあたり)
・カロリー:218kcal
・脂質:16.5g
ベニサケ(100gあたり)
・カロリー:127kcal
・脂質:4.5g
トラウトサーモンのカロリーと脂質は、アトランティックサーモンと比較すると若干少なくなっています。しかし、ベニサケよりはかなり多いのが分かります。
トラウトサーモンの見分け方
美味しい切り身を見分けるポイントは以下のとおりです。
鮮やかなオレンジ色の身色
血合いが黒っぽくないもの
ドリップが出ていないもの
このような点を意識すると鮮度の高い美味しいトラウトサーモンを選べるでしょう。
トラウトサーモンの食べ方
トラウトサーモンは市販のスモークサーモンや缶詰、西京漬などにも使われているなどさまざまな食べ方で楽しめます。刺身用のトラウトサーモンなら寿司や丼、カルパッチョ、マリネなどがおすすめです。
また、味の濃さや脂の乗りを活かしてシンプルに塩焼きで味わうのも良いでしょう。その他にも、味噌や酒粕、塩麹などに漬けて焼いたり、幽庵焼きや照り焼きにしたりしても美味しく食べられます。
サーモンを使ったDELISH KITCHENのレシピ
ここからは、サーモンで作れる人気のレシピをご紹介します。もちろんトラウトサーモンでも作れますので、ぜひ試してみてくださいね。
刺身レシピ
トラウトサーモンの脂の旨味を味わえる、刺身を使ったレシピです。
サーモンのカルパッチョ
サーモンといえばカルパッチョを思い浮かべるという方も多いかもしれません。こちらのレシピはパプリカとレモン汁を使ったカラフルで爽やかなカルパッチョ。おもてなしにもおすすめの一品です。
かぶとサーモンのコロコロマリネ
具材を角切りにした、見た目もかわいいマリネのレシピです。グラスなどに盛り付けて、ホームパーティーなどの前菜にいかがでしょうか。ワインのおつまみにも。
サーモンユッケ丼
シンプルに醤油とわさびで味わう丼も良いですが、たまにはひと味違ったピリ辛のユッケ丼も試してみてください。ごま油とコチュジャンの風味が食欲をそそります。
サーモンとアボカドのレモンちらし寿司
レモン風味の寿司飯とサーモン、アボカドの濃厚な味わいがベストマッチ。サーモンの赤、アボカドときゅうりの緑、錦糸卵の黄色が見た目も鮮やかなちらし寿司は、おもてなしや特別な日にもぴったりです。
加熱レシピ
トラウトサーモンは焼いたり炒めたり、揚げ物にも活躍します。
サーモンソテーのチーズソースがけ
サーモンのムニエルに、コクのあるチーズソースを合わせた一品。生クリームや白ワインを使用して、風味豊かに仕上げています。濃厚なソースとの相性もぴったりです。
サーモンのオーブン焼き
アルミホイルにサーモンと野菜を入れ、ピザ用チーズをのせて焼いたシンプルな一品。ホイルに包むことによって、サーモンはしっとり仕上がります。同時につくれるハッセルバックポテトも一緒にご紹介しています。
サーモンと小松菜のオイスター炒め
中華風の味付けでいただく、オイスターソース炒めのレシピです。小松菜、きのこも一緒に食べられるので、忙しい日のおかずにもぴったり。ご飯がすすむ味付けです。
サーモンフライ
おかずにもおつまみにもぴったりの、サーモンフライはいかがでしょうか。衣にマヨネーズを使うので、バッター液は必要ありません。お好みでレモンを搾っても美味しいですよ。
サーモンのピリ辛みそスープ
ご飯によく合う、サーモン入りピリ辛風味のスープです。キムチの辛さとサーモンの旨味、味噌の風味が食欲をそそります。温まりたいときにおすすめの一品です。
トラウトサーモン(サーモントラウト)は、海水で養殖されたニジマス
淡水魚であるニジマスを、海水で養殖したものがトラウトサーモン。名前にサーモンとつきますが、通常の鮭とは異なり生食が可能です。脂のりの良さとしっかりとした味わいが特徴のトラウトサーモンは、生のままでも加熱をしても美味しく食べられます。スーパーでも手軽に手に入るため、さまざまな料理で味わってみてくださいね。
【出典】
日本食品標準成分表2020年版(八訂)