スパイスの王様!ブラックペッパーについてご紹介
作成日: 2021/08/12
どこの家庭にもある身近な調味料、胡椒。
「スパイスの王様」ともいわれ、中世ヨーロッパではお金の代わりに使われたほど貴重な調味料だったのです。
胡椒には、ブラックペッパーやホワイトペッパーなど複数の種類があります。
この記事ではワイルドな香りが特徴のブラックペッパーについて、基礎知識やおすすめのレシピをご紹介します。
ブラックペッパーについて
まずはブラックペッパーについて、詳しくみていきましょう。
ブラックペッパーとは
ブラックペッパーは、日本語でいう「黒胡椒」のことです。
胡椒の実は、未熟なうちは緑色で熟すと赤くなります。
ブラックペッパーは未熟な緑色の実を摘み、皮ごと天日に数日干したものです。
胡椒の香り成分の多くは、皮に含まれるといわれています。
そのため、皮ごと乾燥させるブラックペッパーはワイルドで刺激的な香りが特徴です。
スーパーなどのスパイスコーナーには「コショウ」や「コショー」と表記されている粉末の商品がありますよね。
そういった商品の多くは、細かい粉末状にしたブラックペッパーとホワイトペッパーがブレンドされています。
ブラックペッパーとホワイトペッパー両方の特徴を持ち、幅広い料理に使えると人気です。
ホワイトペッパーとの違い
ホワイトペッパーは、日本語でいう「白胡椒」のことです。
ホワイトペッパーもブラックペッパーと同じく胡椒の実を干したものですが、完熟した実を使うところに違いがあります。
また、乾燥させる前に実を水に浸し、皮を取り除く点もブラックペッパーと異なります。
皮がついていないため、ホワイトペッパーはブラックペッパーに比べてマイルドな香りを持っています。
香りが強すぎないので、魚介類のホイル焼きやワイン蒸しなど淡白な料理におすすめです。
また、クリームソースやベシャメルソースなど、料理を白く仕上げたいときにも便利に使えます。
ブラックペッパーの塩分
ブラックペッパーを振りかけていると、ふと塩分が気になることがありますよね。
ですが、ブラックペッパーの塩分はとても少ないのです。
ブラックペッパー小さじ1杯(2g)あたりの食塩相当量は、約0.0033gです。
1人前に小さじ1杯もブラックペッパーを使うことはあまりないので、日頃の食事でとる塩分量はもっと少ないでしょう。
プラックペッパーは、塩分を抑えつつ料理の風味をアップできる便利な調味料です。
【出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)】
ブラックペッパーの形状
販売されているブラックペッパーの形には、粒、あらびき、パウダーなどがあります。
それぞれの特徴やおすすめの料理をご紹介します。
粒(ホール)
粒(ホール)のブラックペッパーは胡椒の実を摘んで乾燥させ、それ以上の加工をしていないものです。
胡椒の香りは挽いて空気に触れると弱まってしまうのですが、粒の胡椒は挽いていないため香りが長持ちします。
その特徴を活かして、ゆっくり香りを引き出したい煮込み料理や、マリネ液などに入れるのがおすすめです。
あらびき
あらびきは、粒のブラックペッパーをミルで粗く挽いたもので、ザラっとした舌触りが特徴です。
香りが引き立つ形状で、噛むとさらにフレッシュな風味を楽しめます。
魚料理のくさみ取りや、素材の表面にまぶして焼く「黒胡椒焼き」、カルボナーラスパゲティなどブラックペッパーの存在感を出したい料理におすすめです。
パウダー
パウダーは、ブラックペッパーを粉末状に加工したものです。
粒やあらびきの胡椒は噛むと辛味を感じますが、パウダーは料理全体になじむので辛味を感じにくくなります。
辛味が苦手な人や、子供向けの料理に使うといいですね。
形状が細かいため香りが立ちやすいことも特徴です。
食べる前に料理にかけると、豊かな胡椒の風味を楽しめますよ。
ブラックペッパーを使ったDELISH KITCHENのレシピ
ブラックペッパーの魅力を引き出すには、形状や使うタイミングを工夫するのがポイントです。
ここでは、主食や主菜などに分けておすすめレシピをご紹介します。
【主食】
ビーフペッパーチャーハン
牛肉とペッパーライスが渾然一体となった、食べごたえのあるチャーハンです。
牛肉のコクに、ブラックペッパーの辛味がアクセントになっています。ブラックペッパーは最後に加えると、フレッシュな香りが引き立ちますよ。
チーズと黒胡椒のパスタ
チーズと黒胡椒を使うローマ名物のパスタ、カチョエペぺを作りやすいようアレンジしました。
風味を楽しむには、ミルで挽きたての黒胡椒を使うのがおすすめ。チーズのコクと黒胡椒の辛味のコントラストがたまりません。
【主菜】
手羽中の塩唐揚げ黒こしょう風味
ジューシーな手羽中の唐揚げにピリッと黒胡椒がきいた、あと引くおいしさのレシピです。
黒胡椒は最後にかけてフレッシュな風味を楽しみましょう。ビールやハイボールのおつまみにもぴったりです。
照り焼きペッパーチキン
淡白な鶏むね肉にブラックペッパーでアクセントをつけた、簡単照り焼きです。
肉に調味料を揉み込んでレンジで加熱するだけ。レンジ加熱後、余熱で火を通すのがしっとり仕上げるコツですよ。
じゃがいもと豚の黒こしょう炒め
和風ジャーマンポテトのようなじゃがいもと豚肉の炒め物です。
ホクホクしたじゃがいもと黒胡椒の相性は抜群ですね。豚こま切れ肉など、お手頃価格の材料で作れるのもポイントです。
肉巻き玉ねぎの甘辛ペッパー焼き
大ぶりに切った玉ねぎを豚バラ肉で巻いた、食べごたえ抜群の主菜です。
ブラックペッパーの辛味が、玉ねぎの甘味や豚バラ肉のコクを引き立てますよ。甘じょっぱい味でご飯がすすみます。
ソーセージのケチャップペッパー炒め
ブラックペッパーとケチャップをたっぷり使ったソーセージ炒めです。
ご飯にも、ビールのおつまみにもぴったりですよ。常備できる材料ばかりなので、あと一品欲しいときにサッと作れて便利ですね。
ブリの塩から揚げ
お弁当のおかずにも使える、ブラックペッパーのきいたブリの唐揚げです。
塩、にんにく、しょうがのシンプルな味つけに、胡椒の風味がアクセントを加えています。ブラックペッパーは最後にまぶして存在感を出しましょう。
【副菜】
ピクルスの作り方
ご家庭にある調味料でできる、基本のピクルスです。
ブラックペッパーは粒(ホール)のままピクルス液に使い、じっくり香りを引き出しましょう。セロリやミニトマトで作るのもおすすめ。冷蔵庫の余り野菜がおしゃれな一品になりますよ。
にんじんマリネ
マリネ液にブラックペッパーを加え、ちょっと大人の味に仕上げたにんじんマリネです。
野菜のおかずが欲しいときに、約5分で作れてとても便利。しょうゆが入っているので和食の副菜にも使えます。
レタスとわかめの黒こしょうナムル
ごま油と黒胡椒の風味豊かな、さっぱりした味の副菜です。
調味料を合わせてレタスとわかめを和えるだけ。黒胡椒の量を増やすと大人の味になって、お酒にもよく合います。
パプリカのペッパーサラダ
ブラックペッパーとパセリたっぷりのドレッシングがおいしい、パプリカと玉ねぎのサラダです。
緑色のパセリ、赤いパプリカ、白い玉ねぎがカラフル。フレンチデリ風の彩りがおしゃれですね。
れんこんとベーコンのペッパー炒め
淡白なれんこんにブラックペッパーの辛味をきかせ、おかずにもおつまみにもぴったりに仕上げました。
ベーコンのスモーキーさとブラックペッパーの風味は相性抜群です。
【お菓子】
ペッパーチーズクッキー
ほんのりした甘さをブラックペッパーの辛味が引き締める、大人の味のクッキーです。
チーズのコクが豊かで、ワインやウイスキーに合わせてもおいしいですよ。
チーズペッパーパウンド
粉チーズやブラックペッパーを使った、甘くないパウンドケーキです。
ホットケーキミックスがベースなので手軽に作れます。サラダやハムエッグなどと一緒にワンプレートにしてもおしゃれですね。
ペッパーチーズポップコーン
シンプルなポップコーンをご家庭にある材料でアレンジしましょう。
粉チーズとブラックペッパーでコクと辛味をプラスしました。おやつにもおつまみにも、映画のお供にもおすすめですよ。
塩胡椒だけじゃもったいない!ブラックペッパーの風味をもっと楽しもう
ブラックペッパーの基礎知識や使い方をご紹介しました。
ブラックペッパーは下ごしらえの定番調味料ですが、使い方を工夫すれば主役級の存在感を発揮してくれます。料理に合わせて粒(ホール)やあらびきなどを使い分けるのもポイントです。
料理の雰囲気をガラッと変えるポテンシャルがブラックペッパーの魅力。
ぜひいろいろな料理に活用して、その魅力を感じてみてください。