冬至の食べ物にはどんな由来がある?レシピもご紹介
作成日: 2021/10/25
更新日: 2021/11/10
1年で最も日が短いとされる冬至。「冬至といえばかぼちゃを食べる日」といった認識の人も少なくないかもしれません。
しかし、冬至に食べる食材は、実はかぼちゃだけではなく、ほかにもいくつかあることをご存知でしょうか。
そこでこの記事では、本来冬至とはどのような日であるのかを解説し、冬至に食べる食材やおすすめレシピをご紹介します。
冬至とは
冬至(とうじ)とは、1年間のうち太陽の位置が最も低い位置にあり、なおかつ日照時間が最も短い日を指します。対して、太陽の位置が最も高く、日照時間が長い日は夏至(げし)です。
冬至、夏至といった呼び方は、1年を通した太陽の動きを24等分に分け、季節の移り変わりをあらわした「二十四節気(にじゅうしせっき)」という古い暦の考え方に基づいています。
冬至に該当する日は毎年12月の21日、もしくは22日となり、固定していません。これは地軸に傾きがあることにより、日にちにずれが生じてしまうからです。
冬至を境に、日照時間は夏至に向けて日に日に長くなっていき、太陽の位置も高くなっていきます。
これを「一陽来復(いちようらいふく)」といい、太陽の復活と共に運気が上昇していく起点として、古来より大切にされてきました。
冬至の食べ物について
ここでは、冬至に食べる食材をピックアップし、冬至に食べる理由や由来を解説していきます。おすすめレシピと共にみていきましょう。
かぼちゃ
冬至には、「ん」の文字が含まれる食べ物を食べると、運気が良くなると考えられています。
かぼちゃの別名は「南京(なんきん)」といい、「ん」が2文字含まれる縁起の良い食材として重宝されてきました。
また、かぼちゃの収穫時期は本来夏ですが、冬至の日まで長期保存ができます。野菜が採れにくい冬にもしっかり栄養を摂り、健康を願うという意味も込められているのです。
冬至にかぼちゃを食べる理由については、以下の記事で詳しくご紹介していますので合わせてご覧ください。
こんにゃく
冬至にこんにゃくを食べる地域もあります。こんにゃくは「ん」の文字が含まれ縁起物であるというだけでなく、健康的にも理にかなった食材だと考えられてきました。
これは「砂おろし」または「砂ばらい」と呼ばれ、こんにゃくが体内の砂(老廃物)を出し、胃腸を整えてくれるとされていたことに由来します。
冬至にこんにゃくを使ったメニューはいかがでしょうか。甘辛いタレが食欲そそり、ご飯が進む一品となっています。
小豆
小豆の赤い色は昔から邪気を払う力があるとされてきました。小豆と米を一緒に炊いた小豆粥を冬至の朝に食べ、無病息災を願う習慣は、中国から伝わってきたと考えられています。
こちらはほっこり体も心も温まる、小豆粥のレシピです。じっくり時間をかけて炊き上げることで、優しく上品な味わいになります。
また、小豆とかぼちゃを一緒に煮た「いとこ煮」を冬至に食べる地域もあります。火の通りにくい小豆を煮てから、追い追いかぼちゃを入れて煮ることを、語呂合わせで「甥甥」と呼んだことが、「いとこ煮」の名前の由来です。
こちらは、市販の小豆缶を使ったいとこ煮のご紹介です。小豆から煮る時間がない場合は、ぜひご活用ください。
かぼちゃのいとこ煮に豚肉を加え、ご飯のおかずになるようにアレンジしたレシピもご紹介します。甘じょっぱい味がくせになる一品です。
「ん」がつく縁起物食材
「ん」がつく食材は「運」を上げてくれるとされ、先にご紹介したかぼちゃ(なんきん)のように、「ん」が2文字含まれる食材は、「冬至の7種(くさ)」と呼ばれています。
かぼちゃ以外の食材は以下の通りです。おすすめレシピもぜひ参考にしてみてください。
きんかん
そのまま食べてもおいしいですが、甘露煮にするのもおすすめです。
ぎんなん
お酒のおつまみにもぴったりな、塩炒り銀杏のレシピです。
れんこん
カリっと香ばしく焼いたれんこんに、甘辛い味付けが良く合う一品です。
にんじん
にんじんを短冊に切って、しっかり味をしみ込ませました。箸休めにぴったりの一品です。
かんてん
粉寒天を使った、冷やし固めるだけで作れる栗ようかんのレシピです。
うどん
うどんは古い呼び名で「うんどん」と呼ばれていたことから、冬至の7種に数えられています。
以下は、さっぱりした鶏だしが絶品なうどんのレシピです。
冬至にまつわる食べ物で無病息災を願おう
二十四節気の1つである冬至は、1年を通して最も日照時間が短い日です。この日を起点に運気が上がるという「一陽来復」の考えに基づき、かぼちゃや小豆といった食材が古来より縁起物として重宝されてきました。
冬至にまつわる食べ物は、意味や由来を一緒に覚えることで、より理解が深まります。
今回ご紹介した食材やレシピもぜひ参考に、冬至にちなんだメニューで無病息災を願いましょう。