ガラムマサラとは何?上手な使い方を覚えよう!
作成日: 2020/12/27
ガラムマサラというスパイスの名前を聞いたことはありませんか。名前は知っていても、どのようなものなのか、どのように用いればよいのかは知らないという人が案外多いかもしれません。
そこで、この記事では、ガラムマサラとはどういうものなのかを説明し、その使い方や、ガラムマサラを使ったおいしいレシピを紹介します。
ガラムマサラとは
ガラムマサラは、複数のスパイスを調合して作ったミックススパイスです。インドの言葉でガラムには英語のHotと同じ意味が、「マサラ」には「混ぜたもの」という意味があります。そのため、「辛いスパイス」などと誤訳されることもあるのですが、ガラムには熱いまたは暑いという意味だけで、辛いという意味はありません。
ガラムマサラには3~10種類のスパイスを用いるのが一般的です。しかし、用いるスパイスの数には特に決まりはありません。よく用いられるのは、シナモン、カルダモン、クローブ、ナツメグ、コリアンダー、ブラックペッパーなどです。辛味をプラスするためにチリペッパーを用いることもあります。しかし、どれをどれくらい使うという決まりもないため、家庭やお店ごとに味や香りが違います。
ガラムマサラは、それぞれのスパイスをごく少量ずつ用いたものです。材料の中には、カレーなどに単体で用いるスパイスも含まれていますが、調合されている量が少ないため、それらのスパイスと同時に用いても大きく味や香りのバランスが崩れることはありません。
ガラムマサラは辛味よりも香りをプラスするために用いるスパイスです。香りがなくなってしまっては意味がありません。使う直前に香辛料をすりつぶして調合するのが理想ですが、実際はそういうわけにはいかないでしょう。湿気に弱いので、前もって調合する場合や市販のものを使う際には、保存の仕方に気を付けましょう。
ガラムマサラとカレー粉の違い
ガラムマサラとカレー粉は同じものと思われがちですが、違う点がたくさんあります。まず、ガラムマサラはインド料理に欠かせないミックススパイスなのに対して、カレー粉は簡単にカレーを作るために、イギリスで誕生したものです。
どちらも複数のスパイスを調合したものですが、カレー粉に入っているターメリックが、ガラムマサラには入っていません。ターメリックは、カレー特有の黄色い色を発色させるために用いられるものです。
また、ガラムマサラは、インドで用いられる代表的なスパイスを3~10種類組み合わせたものです。それに対して、カレー粉は、20~30種類ものスパイスやハーブを用いて作ります。
どちらもスパイスの種類やブレンド比には決まりはないのですが、用いるスパイスの種類が多い分、カレー粉の方が複雑で奥深い風味になるといってよいでしょう。
さらに、調理の際の用い方にも違いがあります。カレー粉はメインの味付けに単体で用いることがあるのに対して、ガラムマサラは単体で用いることはほとんどありません。
カレー粉は辛味、香り、色付けを1つでバランスよくできる調味料として用いられるのに対して、ガラムマサラは調理に香りをプラスするものとして用いられる点が大きく違います。
ガラムマサラを使ったDELISH KITCHENのレシピ
ガラムマサラがどういうものなのかがわかったところで、実際に使ってみましょう。ここからは、ガラムマサラを使ったレシピを紹介します。
【ガラムマサラを使った本格カレーレシピ】
まずは、ガラムマサラを使った本格カレーにチャレンジしてみましょう。
基本のスパイスカレー
4種類のスパイスを使えば、簡単なのに本格的なスパイスカレーを作れます。スーパーで購入できるスパイスと身近な食材で作れるカレーです。
パクチーが苦手な人は、加える具材をオクラやいんげん、じゃがいもなどに変えてみてもよいでしょう。家庭でも本格的な味を楽しめます。
本格キーマカレー
5種類のスパイスを使ってキーマカレーを作りましょう。具材がひき肉と細かく切った野菜なので、比較的短い時間でしっかり火が通ります。
ヨーグルトを加えることでコクがアップします。肉の旨味とトマトの酸味、にんにく・しょうがの香りが程よく調和する本格的なカレーです。
ダルカレー
ダルカレーはレンズ豆を使ったカレーです。日本ではあまりなじみのないダルカレーですが、たまには定番以外のカレーにもチャレンジしてみましょう。複数のスパイスが生み出す辛味とレンズ豆の甘味の相性はぴったりです。
ご飯で食べてもパンやナンと合わせてもおいしく食べられます。
ビーツのココナッツカレー
鮮やかな赤い色が映えるビーツをココナッツミルクで煮込んだカレーです。ガラムマサラの香り、ココナッツミルクの濃厚さが食欲をそそります。
お好みで、パクチーでアクセントを加えてもよいでしょう。
白いカレー
北海道発祥のホワイトカレーを作ってみましょう。ホワイトシチューと間違えそうな見た目ですが、食べてみると濃厚でまろやかな味の奥に、ほんのりとスパイスが香ります。
見た目とのギャップを楽しめるシーフードカレー。具材に焼き色が付かないようにサッと炒めるのがコツです。
【ガラムマサラのおすすめの使い方!スパイス香る人気のレシピ】
ガラムマサラはカレー以外の料理でも活躍します。調味料の1つとして使ってみましょう。
チキンティッカ
鶏肉をスパイスとヨーグルトに漬け込んで、フライパンで焼くだけで、柔らかくジューシーな鶏料理が出来上がります。スパイシーな香りと風味が食欲をそそる一品です。鶏もも肉で作っても鶏むね肉で作ってもやみつきになるおいしさに仕上がります。
フェヌグリークの葉を乾燥させたスパイス「カスリメティ」は、加熱するとほんのり甘い香りがするスパイスです。入れなくても作れますが、入れるとより本格的な味を楽しめます。
自家製カレーチーズソーセージ
スパイスをふんだんに入れて作るカレー風味のソーセージです。家庭でも本格的なソーセージが作れるので、挑戦してみましょう。粉チーズを入れるとコクが深まり、まろやかさもアップします。
自分好みのスパイスをプラスしても構いません。自家製ならではの味を楽しみましょう。
ビリヤニ
ビリヤニは、マリネした肉や魚介類の上にお米を乗せて蒸し上げた料理です。インドや周辺の国々で食べられている炊き込みご飯の一種で、日本でも食べられる店が増えています。今回は鶏肉をマリネして作りました。
炊き上がったときに見られる色のグラデーションに食欲を刺激されること間違いありません。好みのスパイスを使ってぜひ作ってみましょう。
ラムビリヤニ
マリネしたラム肉とお米を重ねて蒸した風味豊かなビリヤニです。ラム肉が手に入りにくいときや、ラム肉が苦手な人は、鶏肉で代用しても構いません。
本格的なスパイスを使って、香りと風味を存分に味わいましょう。一度食べたらやみつきになるおいしさです。
スパイスカレーピラフ
スパイスを効かせて香り豊かなカレーピラフを作ってみましょう。注目ポイントは、フライパンで炊き上げるところ。熱々の状態で食卓に出して、おいしいうちに食べられます。
レシピの具材はひき肉ですが、ウインナーやツナに置き換えても構いません。好みの具材で作ってみましょう。
自分好みのガラムマサラを楽しもう
ガラムマサラは、調合するスパイスの種類や数、バランスなどに決まりがありません。インドでは家庭ごとに調合するスパイス種類やバランスが異なるため、それぞれの家におふくろの味のようなものがあるそうです。
市販のガラムマサラに好みのスパイスを少量プラスして、自分の好みに合うガラムマサラを作ってみてはいかがでしょうか。