いちじくの旬の時期は?栄養やレシピもご紹介
作成日: 2021/10/17
上品な甘さとつぶつぶの食感がたまらない「いちじく」。
熟しているものはやわらかく、とろけるような食感です。そんないちじくには、旬が2回あるといわれているのをご存じでしょうか。
この記事では、いちじくの旬についてや栄養、保存方法、いちじくを使ったレシピなどをご紹介します。
いちじくについて
まずは、いちじくについてみていきましょう。
いちじくとは
いちじくは、クワ科イチジク属の落葉低木です。
玉ねぎのような形をしており、断面は周りが白くて中が赤いという特徴があります。
甘い香りと上品な甘味があり、完熟したものはとろけるような食感を味わうことができます。
原産地はアラビア南部で、6000年以上前から栽培されており、世界史上最も古いフルーツのひとつといわれています。現在では、世界中で栽培されています。
いちじくは漢字で表すと「無花果」と書きます。
花を咲かせずに果実を実らせるという意味がありますが、いちじくも花が咲く植物です。
いちじくの花は「隠頭花序(いんとうかじょ)」と呼ばれ、実のなかに小さな白い粒のような花を付けます。
普段、果実として食べているのはこの部分であり、いちじくの花にあたります。
また、いちじくの名前の由来は諸説あり、1日に1個ずつ熟すことから「一熟(いちじゅく)」がなまっていちじくになったという説と、中国名の「映日果(えいじつか)」を訓読みにしていちじくに変化していったという説があります。
いちじくのおもな品種
いちじくのおもな産地は、和歌山県、愛知県、大阪府、福岡県、兵庫県で、これらの生産地が国内生産量の半数を占めています。
国内で流通しているいちじくの約8割は「桝井ドーフィン」という品種です。
そのほかには、日本いちじくとも呼ばれる「蓬莱柿(ほうらいし)」、福岡県のブランドいちじくである「とよみつひめ」、フランス原産の「ビオレ・ソリエス」などがあります。
さっぱりとした甘さの青いちじく「キング」は、皮ごと食べられる希少ないちじくです。
いちじくの旬
いちじくの旬は1年に2回あり、6月から7月の初夏から夏にかけて実がなるもの(夏果)と、8月から10月頃の秋に実がなるもの(秋果)があります。
また、初夏と秋の両方に実がなるものもあります。
いちじくの栄養
生のいちじく1個(可食部80g)あたりのカロリーや栄養は以下の通りです。
・カロリー…46kcal
・炭水化物…11.4g
・たんぱく質…0.5g
・食物繊維…1.5g
・脂質…0.1g
いちじくには、食物繊維が含まれています。
【出典:日本食品標準成分表 2020年版(八訂)】
いちじくの選び方
いちじくを選ぶときは、皮にハリと弾力があり、傷がないものを選びましょう。
色が赤褐色で、甘い香りが漂っているものは熟していて食べ頃のものです。
お尻の部分が割れかけているものや、少し割れているものも熟しているという目安です。
いちじくの保存方法・むき方
いちじくの保存方法とむき方をご紹介します。
冷蔵保存
いちじくは実がやわらかく傷みやすいため、常温保存には向いていません。
外皮に傷がないかを確認してから、ひとつずつキッチンペーパーで包み、保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。
冷凍する場合も、同じようにひとつずつ包んでから冷凍用保存袋に入れて冷凍しましょう。
詳しくは、こちらの動画をご覧ください。
むき方
そのまま皮をむく方法と、包丁でくし型にカットしてからむく方法があります。
どちらの場合も、ヘタの方からむくようにしましょう。
完熟しているいちじくは、皮がやわらかいのでそのまま食べることもできますよ。
詳しくは、こちらの動画でご紹介しています。
いちじくを使ったDELISH KITCHENのレシピ
いちじくを使ったおすすめレシピをご紹介します。
【サラダ】
いちじくとモッツァレラのサラダ
いちじくの甘味とモッツァレラチーズのまろやかな味わいが、口の中に広がります。
ドレッシングにはちみつを入れて甘味をプラスしています。アーモンドがアクセントのごちそうサラダです。
カッテージチーズといちじくのサラダ
いちじくやカッテージチーズ、松の実などのさまざまな食感が楽しめるサラダです。
レモンの酸味と香りがきいた、さわやかなドレッシングでいただきます。色鮮やかなサラダなので、おもてなしにぴったりですよ。
【マリネ】
いちじくのバルサミコマリネ
バルサミコ酢の酸味が、いちじくの甘味を引き立ててくれるマリネです。
皮をむいたいちじくに、オリーブオイルやバルサミコ酢などを合わせるだけで簡単に作れますよ。ワインにぴったりの一品です。
【副菜】
モッツアレラチーズといちじくのカプレーゼ
モッツァレラチーズといちじくを切って盛り付けるだけで簡単に仕上がります。
黒こしょうのスパイシーな味わいがポイントです。モッツァレラチーズの弾力ある歯ごたえと、いちじくの甘味をお楽しみください。
イチジクの生ハム巻き
いちじくを生ハムで巻いた、おしゃれな見た目の一品です。
生ハムの塩気といちじくの甘味が相性抜群です。ねりごまを使ったごまソースの風味がコクをプラスしてくれます。オードブルにいかがですか。
クリームチーズといちじくの生ハム巻き
濃厚なクリームチーズを生ハムにたっぷりぬった、いちじくの生ハム巻きです。
色彩が豊かで見た目もきれいな一品です。手軽に作れて、生ハムの旨味といちじくの甘味がくせになるでしょう。
いちじくの白和え
いちじくの甘味と春菊の風味がマッチした白和えです。
完熟したいちじくは皮をむかなくても食べることができます。豆腐のクリーミーな和え衣と、いちじくのプチプチとした食感のハーモニーがたまりません。
【主菜】
鶏肉といちじくのソテー
鶏肉と相性のよいいちじくを一緒にソテーして、甘辛いくるみ味噌ソースをからめます。
ソースは先に作っておくと調理が楽になりますよ。濃厚な味付けでご飯のお供にぴったりです。
焼きいちじく添えポークソテー
豚肉をソテーしたオリーブオイルでいちじくを焼くことで、豚肉の旨味をしっかりと閉じ込めます。
ボリュームたっぷりで深い味わいの一品です。バルサミコ酢とバターを使ったソースは、後をひくおいしさです。
豚ももグリルのいちじくソース
バルサミコ酢を使った甘酸っぱいいちじくソースは、シンプルにグリルしただけの豚肉を引き立ててくれます。
バターの香りがふんわりと広がるいちじくソテーと一緒にどうぞ。
イチジクのポーク巻き
いちじくをチーズと豚肉で巻いて、甘辛いたれをからめました。
豚肉からとろけるチーズがたまりません。フライパンで焼くときは巻き終わりを下にして焼くと、肉がしっかりと密着します。
タラのイチジクソテー
いちじくは魚料理にもぴったりの食材です。
バターソテーしたタラに、粗くみじん切りにしたいちじくソテーをかけていただきます。おしゃれな一品で、おもてなしにもぴったりです。
【デザート】
イチジクのチーズクリームのせ
いちじくを十字に開いて、中にチーズクリームをしぼるだけの簡単デザートです。
チューリップのような見た目もかわいいですね。チーズクリームをチーズと生ハムに変えるのもおすすめです。
いちじくのトライフル
いちじくとカステラを使った、おしゃれな見た目のトライフルです。
市販のプリンと生クリームを混ぜることで、即席のカスタードクリームが作れます。お家でカフェの雰囲気を味わいませんか。
いちじくとヨーグルトのマフィン
ヨーグルトのほのかな酸味と、いちじくの甘味が一緒に味わえるマフィンです。
いちじくのプチプチ食感がくせになり、ついつい手が伸びてしまう一品です。朝食やティータイムにどうぞ。
いちじくとくるみのパウンドケーキ
いちじくとくるみをたっぷりと使ったパウンドケーキです。
しっとり食感のパウンドケーキから、いちじくの甘い香りがふんわりと漂います。隠し味のキャラメルがポイントです。
いちじくタルト
いちじくを贅沢に使ったタルトです。
アマンドクリームにいちじくを加えて焼くことで、タルトの上にのせた生いちじくとの異なる食感が楽しめます。見た目も華やかで、おもてなしにもぴったりです。
【ジャム】
いちじくジャム
お家で自家製いちじくジャムを作ってみませんか。
材料はいちじく、砂糖、レモン汁のみで、簡単に作ることができます。パンに付けたり、お菓子作りに使うなど、さまざまなアレンジをすることができますよ。
真っ赤ないちじくジャム
レンジで手軽に作れる、酸味と甘味のバランスが絶妙なジャムです。
レモン汁を多めに使うことで、真っ赤なジャムになります。少量のいちじくでも作ることができますよ。
さまざまな食べ方で旬のいちじくを楽しもう!
甘い香りと上品な甘味のあるいちじくには、旬の時期が2度あります。
初夏から夏にかけてと秋に実がなり、完熟しているものは皮までやわらかくなります。
いちじくはそのまま生で食べるほか、料理やお菓子に使ったりと、いろいろな食べ方ができます。
今回ご紹介したレシピを参考に、旬のいちじくを楽しんでみてはいかがでしょうか。