大和芋と長芋の違いとは?とろろ以外のレシピもご紹介
作成日: 2021/03/12
とろろを作るには粘り気のある芋を使いますが、何芋を使って作っていますか?
大和芋や山芋、長芋など粘り気のある芋の呼び方はさまざまですよね。普段何気なく手に取る芋類ですが、詳しい特徴や違いはよく分からないという人も少なくないかもしれません。
この記事では、大和芋の特徴をはじめ、山芋や長芋との違い、おすすめレシピをご紹介します。
大和芋について
まずは大和芋の特徴についてみていきましょう。
大和芋とは
大和芋はヤマノイモ科の芋で関東ではいちょう芋のことを指し、近畿地方ではつくね芋のことを指します。
いちょう芋はいちょうの葉っぱのような形で、つくね芋はごつごつの丸い形が特徴です。
強い粘りとほんのり甘みがあり、とろろで食べることが多い芋です。千切りにすればシャキシャキ食感を、加熱するとホクホクの食感を楽しめます。
なお、大和芋を調理していてかゆいと感じるのはシュウ酸カルシウムという成分が固まった結晶が皮膚に刺さるからです。酢やお湯に手を浸すとかゆみがやわらぎます。
大和芋の栄養
大和芋にはどのような栄養が含まれているのでしょうか。
生の大和芋可食部100gあたりと生の長芋可食部100gあたりで比較してみます。
《エネルギー》
・大和芋…119kcal
・長芋…64kcal
《たんぱく質》
・大和芋…4.5g
・長芋…2.2g
《脂質》
・大和芋…0.2g
・長芋…0.3g
《糖質》
・大和芋…24.6g
・長芋…12.9g
エネルギー、たんぱく質、糖質については、どれも大和芋が長芋の数値よりも大幅に高いことが分かりました。
【出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)】
山芋、長芋との違い
大和芋と同じく粘り気がある山芋や長芋には違いがあるのでしょうか。
山芋との違い
山芋はヤマノイモ科の芋類の総称なので、大和芋も長芋も山芋という分類になります。
ちなみに、スーパーではいちょう芋やつくね芋を山芋として販売しているため、大和芋=山芋です。
長芋との違い
長芋はヤマノイモ科の芋ですが、粘度は大和芋ほど強くありません。
すりおろすとサラッとしたとろろになり、ほかの食材と合わせるとよくなじみます。また、形も大和芋とは異なり細長い形です。
大和芋の保存方法
大和芋と長芋は形状は異なるものの、長芋と同じように扱えます。そのため、保存方法も長芋と同じです。
そのまま保存する場合
大和芋も長芋も乾燥に弱いので、しっかり包んで保存しなければいけません。
丸ごと保存する場合は新聞紙に包み、カットした大和芋の場合はラップを切り口に密着させて包みます。
詳しくはこちらの動画をご覧ください。
冷凍保存する場合
大和芋や長芋は冷凍保存が可能です。
すりおろした大和芋はそのまま保存袋に入れて冷凍庫に入れます。
切ってから保存する場合は酢を入れた水にしばらく浸してから水分を拭き取り保存袋に入れましょう。
こちらの動画で水と酢の詳しい分量などをご紹介しています。
大和芋の下処理
大和芋は下処理も長芋と同じやり方です。
皮のむき方
粘り気があり皮をむきにくい大和芋ですが、適当な長さに切ったら端を抑えて大和芋のほうを回しながらむくとスムーズです。
こちらでピーラーと包丁、両方のむき方を動画でご紹介しています。
とろろの作り方
とろろを作る際は持ち手を残して皮をむき、持ち手にキッチンペーパーなどをかぶせてすりおろします。
詳しくは、こちらの動画でご紹介しています。
大和芋を使ったDELISH KITCHENのレシピ
ここからは、大和芋を使ったおすすめレシピをご紹介します。
とろろごはん
とろろごはんをよりおいしく食べるなら、白米を麦飯にしてみましょう。
すり鉢を使って大和芋をすりおろしたら、溶き卵やだし汁、しょうゆを加えて仕上げます。
ぶりの山かけ
普段はぶりをお刺身で食べている人も、山かけでいつもと違う味わいを楽しんでみてください。
調味料にしょうがや白すりごまを加えて風味豊かな山かけをお召し上がりください。
牛タンとろろ丼
おうちで本格的な牛タンとろろ丼はいかがですか。
とろろは和風の顆粒だしとしょうゆで味付けをしています。牛タンと絡めてもごはんと絡めてもおいしくいただけますよ。
納豆磯辺揚げ
大和芋に納豆と紅しょうがを混ぜ込んで磯辺揚げにしてみました。
ふわふわのとろろに納豆と紅しょうがの食感がアクセントになります。しょうゆを付けておつまみにもおすすめです。
うなぎの山かけうどん
うなぎと大和芋を使った、何とも贅沢な山かけうどんです。
ジューシーなうなぎとなめらかなとろろのハーモニーを満喫してください。うどんをそばに変えたり、温めたり冷やしたりお好みで召し上がれます。
大和芋で作れるDELISH KITCHENの山芋レシピ
最後に、大和芋で作れる山芋のレシピをご紹介します。
山芋鉄板焼き
山芋と卵で作る鉄板焼きです。かつお節とお好み焼きソースをかけると、ふんわりお好み焼きのような味わいになります。
スキレットで作ると、そのままテーブルに並べられておしゃれです。
山芋の磯辺揚げ
山芋をすりおろして、お餅とは違ったモチモチ食感を堪能できる磯辺揚げです。
しょうゆやわさびを付けて食べると、おかずだけでなくおつまみにもなりますよ。
山芋のふわふわお好み焼き
キャベツと山芋で卵を使わないお好み焼きを作ってみましょう。
山芋のふわっとした食感とキャベツのシャキシャキでボリューミーな一品です。休日のランチに家族やお友達と一緒に作るのもよいですね。
山芋もちチーズ揚げ
山芋と片栗粉で作るもちチーズ揚げです。山芋でピザ用チーズを包み込みました。
ねっとりした生地のなかからチーズがとろりと溶け出てきます。しょうゆ風味の甘辛ダレを絡めておやつにもおつまみにもぴったりの一品です。
粘り気がたまらない!大和芋のレシピを楽しもう!
大和芋と山芋は同じ芋、ということが分かりました。
長芋は形や粘り気は少々異なるものの、大和芋と同じ山芋の仲間です。大和芋は独特の強い粘り気やふわふわ感が魅力の食材なので、魅力を活かせるレシピで楽しみましょう。
今回は、大和芋の保存方法や下処理、おすすめレシピをご紹介しました。
大和芋だからこそよりおいしく食べられるレシピで、大和芋を堪能してください。