国ごとに解説!海外のサラダの種類と名前を一挙にご紹介
作成日: 2022/02/07
野菜をたくさん食べることができて毎日の食事に欠かせないサラダですが、世界にもさまざまな種類があるのをご存じですか。海外のサラダにはそれぞれ特徴があり、日本では珍しい食材が使われているものもあります。
この記事では、海外のサラダの種類と名前について解説します。日本でもよく知られているサラダから聞き慣れないものまで一挙にご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
アメリカ・中南米発祥のサラダ
まずはアメリカ、中南米発祥のサラダをみていきましょう。
【アメリカ】
アメリカ発祥のサラダをご紹介します。
コブサラダ
コブサラダは卵、トマト、アボカドなどお好みの食材を角切りにして皿に盛り付け、ドレッシングをかけて食べるサラダです。食材ごとにまとめて盛ることが多いですが、盛り付けの決まりはないようです。
レストランオーナーのロバート・H・コブが考案したことから「コブサラダ」と呼ばれるようになりました。
・簡単チーズコブサラダ
食材を角切りにして皿に盛り付けるだけでできるチーズコブサラダです。市販のサラダチキンを使うので簡単にできますよ。彩り鮮やかで食べごたえも抜群です。マヨネーズとケチャップを使ったドレッシングがよく合います。
ビーンズサラダ
ビーンズサラダは、青えんどう豆、赤いんげん豆、ひよこ豆などの複数の豆がメインのサラダで、玉ねぎなどの野菜も使われています。油と酢、塩こしょうなどで味を付けたもののほか、さまざまな味付けで楽しむことができます。豆がメインのサラダなので「ビーンズサラダ」と呼ばれています。
・小松菜とミックスビーンズサラダ
小松菜、ミックスビーンズ、芽ひじき、コーンを使ったカラフルなサラダです。味付けはしょうゆを使って和風に仕上げます。粒マスタードが味のアクセントになり、箸が止まらなくなるおいしさです。
ロミロミサーモン
ロミロミサーモンは、角切りにしたトマトや玉ねぎなどの野菜とサーモンを、塩でもんで作るサラダです。見た目がおしゃれで、食卓を華やかにしてくれます。ロミロミはハワイ語で「もむ」という意味があります。
オリーブオイルとレモン汁で味付けをして酸味をきかせたレシピが多いですが、お好みの調味料でアレンジすることもできます。
【メキシコ】
メキシコ発祥のサラダをご紹介します。
シーザーサラダ
シーザーサラダは、ロメインレタスの上にクルトンとパルメザンチーズをトッピングして、チーズを使ったクリーミーなドレッシングをかけて食べるサラダです。ほかの葉っぱを使ったりベーコンやトマトなど、食材をプラスしたりするものもあります。チーズの濃厚な味わいが楽しめるサラダです。
レストランオーナーのシーザー・カルディー二が考案したことから「シーザーサラダ」と呼ばれるようになったといわれています。
・基本のシーザーサラダ
チーズの濃厚なコクがたまらない、基本のシーザーサラダです。ドレッシングはご家庭にあるもので簡単に作れますよ。カリカリのベーコン、とろとろの温泉卵がロメインレタスと相性抜群です。
ワカモレ(ワカモーレ)
ワカモレは、つぶしたアボカドとみじん切りにしたトマトや玉ねぎなどの野菜を混ぜて、レモン汁や塩、パクチーなどの香味野菜で味付けをしたサラダです。トルティーヤチップスのディップにしたり、サラダとして食べたりします。クリーミーなアボカドとレモンの酸味が絶妙な味わいです。
メキシコの先住民語であるナワトル語の「AhuacamOlli」が名前の由来といわれています。「Ahuacatl」はアボカド、「molli」はソースという意味があります。
・アボカドのワカモレ(ワカモーレ)
ライムの酸味とパクチーの独特な香りがくせになるアボカドのワカモレです。トルティーヤチップスのディップや料理に添えていただきましょう。ワカモレをアボカドの皮に盛り付けるとおしゃれな仕上がりになりますよ。
【ペルー】
ペルー発祥のセビーチェをご紹介します。
セビーチェ
セビーチェは魚介類のマリネで、生または加熱した魚介類と玉ねぎやトマトなどの野菜を混ぜて、レモン汁やオリーブオイル、塩、香辛料などで味付けをします。ほどよい酸味でさっぱりと食べられます。ケチュア語で、新鮮な魚という意味の「siwichi」が名前の由来です。
・えびとレモンのセビーチェ
レモンの酸味がさわやかで、プリプリのえびとシャキシャキの野菜の食感が楽しい一品です。おしゃれな見た目でおもてなしにもぴったりです。えびの代わりにほかの魚介類を使ってもおいしく作ることができます。
ロシア発祥のサラダ
ロシア発祥のミモザサラダをご紹介します。
ミモザサラダ
ミモザサラダは、野菜の上に細かく刻んだゆで卵をトッピングしたサラダです。卵黄と卵白は分けて細かくするのがポイントです。お好みのドレッシングをかけていただきます。
細かく刻んだ卵黄が、春の花であるミモザの花のように見えることから「ミモザサラダ」と呼ばれるようになりました。
・ブロッコリーのミモザサラダ
細かく刻んだゆで卵が華やかなミモザサラダです。生ハムの塩気と野菜がよく合い絶品です。レモンのきいたさわやかなヨーグルトドレッシングをかけていただきましょう。
ヨーロッパ発祥のサラダ
続いて、ヨーロッパ発祥のサラダをみていきましょう。
【イタリア】
イタリア発祥のカプレーゼとチョップドサラダをご紹介します。
カプレーゼ
カプレーゼは、スライスしたトマトとモッツァレラチーズ、バジルを交互に盛り付けて、オリーブオイルや塩こしょうをかけて食べるサラダです。
カプレーゼというのは略語で、正式には「インサラータ・カプレーゼ」といいます。イタリア語でインサラータは「サラダ」、カプレーゼは「カプリ島の」という意味があり、ふたつの言葉を合わせて呼ばれるようになりました。しかし、長すぎて呼びにくいことから「カプレーゼ」と省略するようになったといわれています。
・基本のカプレーゼ
トマト、モッツァレラチーズ、バジルが華やかなカプレーゼです。エキストラバージンオリーブオイルと塩こしょうのシンプルな味付けでいただきます。簡単にできるのにおしゃれに見えるカプレーゼは、おもてなしにもぴったりです。
チョップドサラダ
チョップドサラダは、食材を小さく刻んでお好みのドレッシングで和えて食べるサラダです。すべての食材が同じ大きさなので、スプーンでも食べやすいのが魅力です。
チョップドは英語で「叩くように切る」という意味があることから「チョップドサラダ」と呼ばれるようになりました。
・鶏むね肉と夏野菜のチョップドサラダ
きゅうりとトマトを使ってさっぱりと仕上げたチョップドサラダです。ドレッシングにはめんつゆを使うことで簡単に味が決まります。鶏むね肉はレンジで加熱して手軽に作りましょう。ボリュームがあるのでメインのおかずにもなりますよ。
【フランス】
フランス発祥のサラダをご紹介します。
サラダ・ニソワーズ
サラダ・ニソワーズはいんげん、じゃがいも、トマト、ツナ缶、ブラックオリーブ、アンチョビ、ゆで卵などを皿に盛り付け、オリーブオイルやビネガー、塩こしょうを使ったドレッシングをかけて食べるサラダです。
サラダ・ニソワーズというのは「ニース風サラダ」という意味です。フランスの都市、ニースで生まれたサラダなので「サラダ・ニソワーズ」と呼ばれるようになりました。
サラダ・リヨネーズ
サラダ・リヨネーズはレタスなどの野菜、ポーチドエッグ、ベーコン、鶏肝、クルトンなどを皿に盛り付け、オリーブオイル、ビネガー、マスタード、塩こしょうを使ったドレッシングをかけて食べるサラダです。
サラダ・リヨネーズというのは「リヨン風サラダ」という意味です。フランスの都市、リヨンで生まれたサラダなので「サラダ・リヨネーズ」と呼ばれるようになりました。
【スペイン】
スペイン発祥のサルピコンをご紹介します。
サルピコン
サルピコンは、魚介類や野菜を細かく刻んでビネガーやオリーブオイル、塩こしょうで味付けをしたサラダです。魚介類や野菜は特に決まったものはないので、お好みの食材で楽しめるさっぱりとした味わいのサラダです。
サルピコンはスペイン語で「細かくしたもの」という意味があり、その調理方法から「サルピコン」と呼ばれています。
【ギリシャ】
ギリシャ発祥のタラモサラダとグリークサラダをご紹介します。
タラモサラダ
タラモサラダは、魚卵とマッシュポテトをオリーブオイル、レモン汁、塩こしょう、酢で味付けしたサラダです。ギリシャでは塩漬のコイやボラの卵を使用しており、日本のタラモサラダで使われているたらこは代用品です。
タラモはギリシャ語で「魚の卵」という意味があることから「タラモサラダ」と呼ばれています。
・クリーミータラモサラダ
クリームチーズを使って濃厚な味わいに仕上げたタラモサラダです。相性抜群のたらことじゃがいもは、間違いないおいしさです。お酒のおともやディップにするのもおすすめです。
グリークサラダ
グリークサラダはトマト、きゅうり、ピーマン、紫玉ねぎなどの野菜、角切りにしたフェタチーズ(山羊の乳から作られるチーズ)を皿に盛り付けてからオレガノを振りかけ、オリーブオイルやビネガー、塩こしょうを使ったドレッシングをかけて食べるサラダです。
グリークサラダは「ギリシャ風サラダ」とも呼ばれています。グリークは英語で「ギリシャ風の」という意味があります。
【オランダ】
オランダ発祥のコールスローをご紹介します。
コールスロー
コールスローはキャベツを千切りやみじん切りにして、マヨネーズやフレンチドレッシングで味付けしたサラダです。にんじんや赤キャベツなどの野菜や、パイナップル、りんごなどの果物を入れて作るものもあります。
コールスローは、オランダ語のキャベツサラダを意味する「koolsalade」を短縮した「koolsla(コールスラ)」が名前の由来といわれています。
英語圏の国では、アブラナ科の植物である「cole」と、刻みキャベツを基本材料にしたものという意味の「slaw」の単語を合わせて「coleslaw(コールスロー)」と呼ばれるようになりました。
・基本のコールスローサラダ
キャベツ、ハム、コーンを使った基本のコールスローサラダです。キャベツは塩もみして余分な水分を抜き、甘さを引き出します。レモン汁を加えてさっぱりと仕上げましょう。
【ドイツ】
ドイツ発祥のポテトサラダをご紹介します。
ポテトサラダ
ポテトサラダはその名の通り、じゃがいもを使ったサラダです。ただ、ドイツのポテトサラダは日本で食べられているポテトサラダとは異なります。
日本ではマッシュポテトにマヨネーズを和えるポテトサラダが一般的ですが、ドイツのポテトサラダはじゃがいもをマッシュせずに、オリーブオイルやビネガー、塩こしょうで和えて作ります。ビネガーを使っているので、さっぱりとした味わいです。
・サラダほうれん草のポテトサラダ
粒マスタードのほどよい辛さがアクセントのポテトサラダです。本場のものとは異なりますが、じゃがいもをマッシュせずにオリーブオイルと酢を使ったドレッシングで和えているので、ドイツのポテトサラダに近いレシピです。
中近東・アフリカ発祥のサラダ
中近東、アフリカ発祥のサラダをみていきましょう。
【モロッコ】
モロッコ発祥のクスクスサラダとモロッコサラダをご紹介します。
クスクスサラダ
クスクスサラダは、世界最小のパスタであるクスクスを使ったサラダです。戻したクスクスと一口大に切った野菜や魚介類を混ぜて、オリーブオイルやビネガー、塩こしょうを使ったドレッシングで和えて食べるものです。
・えびと紫玉ねぎのクスクスサラダ
むきえび、たこ、きゅうり、ミニトマトを一口大にカットして、熱湯で戻したクスクスと紫玉ねぎを使ったさっぱりとしたドレッシングで和えたサラダです。ミントのさわやかな香りが食欲をそそります。
モロッコサラダ
モロッコサラダはトマト、きゅうり、紫玉ねぎなどの野菜を、クミンをきかせたドレッシングで和えたサラダです。コリアンダーやパクチー、パセリなどの香味野菜を加えることもあります。
【レバノン】
レバノン発祥のタブーリをご紹介します。
タブーリ
タブーリはパセリがメインのサラダです。刻んだパセリにトマトや玉ねぎなどの野菜、ブルグル(挽き割り小麦)を混ぜて、オリーブオイル、レモン汁、塩こしょうで味付けします。パセリのさわやかな香りでさっぱりと食べられます。
タブーリは「タブーレ」や「タブレ」とも呼ばれており、タブーレはアラビア語で「野菜の混合物」という意味があります。
インド・東南アジア発祥のサラダ
最後にインド、東南アジア発祥のサラダをみていきましょう。
【インド】
インド発祥のライタとカチュンバルをご紹介します。
ライタ
ライタは、細かく刻んだきゅうりや玉ねぎなどの野菜とヨーグルトを和えて、クミンなどのスパイス、塩こしょうで味付けしたサラダです。果物やひよこ豆を使ったライタもあります。ヨーグルトの酸味とスパイスがきいていて、さわやかな味わいです。インドでは、カレーや炒め物と一緒に食べられています。
「raita(ライタ)」はヒンディー語に由来し、サンスクリット語のクロガラシという意味の「rajika」と、刺激があるという意味の「tiktaka」という言葉に起源を持つといわれています。
・ライタ
シャキシャキとした野菜とまろやかな酸味のヨーグルトの組み合わせが新鮮なサラダです。スパイスがきいていてさわやかな味わいです。カレーのおともにいかがですか。
カチュンバル
カチュンバルは細かく刻んだ野菜を、クミンやコリアンダーなどのスパイス、塩こしょう、レモン汁などで和えるサラダです。あっさりとした味わいなので、インドではカレーなどと一緒に食べられています。
カチュンバルは、英語できゅうりという意味の「cucumber」が名前の由来だといわれています。
・キャベツのカチュンバル
細かく刻んだキャベツと玉ねぎに、調味料を和えるだけで簡単に作れます。レモンの酸味とクミンの香りでさっぱりといただけます。ほかの野菜で作るのもおすすめです。
【タイ】
タイ発祥のヤムウンセンとソムタムをご紹介します。
ヤムウンセン
ヤムウンセンは酸味のきいた春雨サラダです。春雨、えび、ひき肉、玉ねぎやパクチーなどの野菜を、マナオ(タイの柑橘類)、ナンプラーなどで和えて作ります。タイでは温かいまま食べられています。タイ語でヤムとは「和える」、ウンセンは「春雨」という意味があります。
・ヤムウンセン
具だくさんで食べごたえのあるヤムウンセンです。春雨、豚ひき肉、えび、野菜を調味料で和えるだけ。ごま油の風味と甘酸っぱい味わいがくせになるおいしさです。お好みでパクチーを添えていただきましょう。
ソムタム
ソムタムは青パパイヤを使ったサラダです。唐辛子、にんにく、ライム、ピーナッツ、トマト、干しえびなどをすり鉢に入れて、すりこぎで叩きます。砂糖、ナンプラーなどの調味料を加えてさらに叩き、千切りにした青パパイヤやいんげんなどの野菜を加えます。
叩くことで味がよく染み込み、唐辛子の辛さ、ライムの酸味、ナンプラーの風味が絶妙にからみあっています。タイ語でソム は「酸っぱい」、タム は「叩く」という意味があります。
・ソムタム
本場の味を食べやすい味付けにアレンジしたソムタムです。ナンプラーの風味とレモン汁の酸味がきいていて、さっぱりと食べられます。青パパイヤが手に入らないときは、ズッキーニで代用するのがおすすめです。
【インドネシア】
インドネシア発祥の ガドガドをご紹介します。
ガドガド
ガドガドは温野菜や卵に甘辛いピーナッツソースをかけたサラダです。ピーナッツの濃厚な味わいで、野菜のおいしさが引き立ちます。ガドガドはインドネシア語で「ごちゃ混ぜ」という意味があります。
さまざまな種類がある海外のサラダを味わってみよう
海外のサラダにはさまざまな食材や調味料が使われており、見た目もおしゃれで魅力的なものばかりです。シーザーサラダやポテトサラダなど日本でもなじみのあるものが、海外発祥のサラダだったということを知らなかった方もいるのではないでしょうか。
発祥国の特有の食材を使う場合もありますが、日本でも手に入れやすい食材で作ることができるサラダもたくさんあります。ご紹介したレシピを参考に、ご家庭でも海外気分を味わえるサラダを作ってみませんか。