ひと手間で違う!シチューのおすすめ具材と絶品レシピ
作成日: 2021/08/07
クリームシチューやビーフシチューは、食卓のみんなが喜ぶメニューですよね。
ですが、作ったシチューがなんだかひと味足りない、イマイチおいしくないと思うことはありませんか。
それは、具材の下ごしらえや調理の順番が関係しているかもしれません。
この記事では、シチューに使う具材の特徴やおいしく作るコツ、おすすめレシピをご紹介します。
シチューの種類別のおすすめ具材
まずは、クリームシチューとビーフシチューのおすすめの具材をそれぞれご紹介します。
【クリームシチュー】
鶏肉
鶏肉はクリームシチューの定番具材ですね。
味が淡白でくさみが少ないので、クリームシチューの優しい味わいと相性抜群です。
煮込んでも硬くならず、プリプリと柔らかい食感もシチュー向きといえます。
豚肉
旨味たっぷりの豚肉は、シチューの味わいを豊かにしてくれます。
豚の塊肉をホロホロに煮込んだクリームシチューは食べごたえ抜群です。
お値段が手頃で、煮込み時間を短縮できる薄切り肉もおすすめですよ。
にんじん
にんじんのほのかな甘味は、クリームシチューにコクを加えてくれます。
鮮やかな色でシチューの彩りもよくなりますね。
にんじんの風味が少し苦手なら、小さく切ると食べやすくなりますよ。
じゃがいも
ホクホクしたじゃがいもは、まろやかなクリームシチューと相性抜群です。
表面が少しトロッとするのもおいしいですね。
なるべく煮崩れないよう調理するのがおいしさのポイントです。
玉ねぎ
煮込み料理に甘味とコクを加える玉ねぎは、クリームシチューに必須の食材です。
煮込むとトロトロになる食感もたまりません。
玉ねぎの有無で、シチューのコクは大きく変わりますよ。
ほうれん草
ほうれん草の鮮やかな緑色は彩りをグッとよくしてくれます。
食感が柔らかでシチューとのからみがいい点も魅力ですね。
ほうれん草が苦手な人もシチューにすると食べやすいでしょう。
ブロッコリー
ブロッコリーもシチューに彩りを添えてくれる野菜です。
つぼみの間にシチューがからんで、噛むとジワッと染み出すのがたまりません。
【ビーフシチュー】
すね肉やバラ肉など、ビーフシチューに使う肉の部位による味わいの違いについては、以下の記事を参考にしてください。
にんじん
にんじんは、ベースが茶色いビーフシチューに彩りを添える食材です。
ビーフシチューは少し酸味があるので、甘味のあるにんじんを入れると味のバランスがよくなります。
じゃがいも
じゃがいもは、ビーフシチューの食べごたえをアップしてくれる食材です。
ホクホクした食感も、濃厚なシチューとの相性抜群ですよ。
玉ねぎ
玉ねぎを入れないビーフシチューは、ひと味足りない印象になりがちです。
玉ねぎを入れて全体にコクを出すのが、風味のポイントといえます。
マッシュルーム
プリプリしたマッシュルームの食感は、ビーフシチューのいいアクセントになります。
ビーフシチューに高級感が出て、食べごたえもアップしますよ。
トマト
トマトを入れると、フレッシュでさっぱりした味わいのビーフシチューを楽しめます。
生や缶詰など、いろいろなトマトで味の変化を楽しむのもおすすめです。
ブロッコリー
シチューがしっかりからむブロッコリーは、ビーフシチューとも相性抜群です。
ほどよい歯ごたえでシチューのボリューム感もアップします。
きれいな緑色で彩りもよくなります。
シチューの具材について
ここではシチューに使う具材の切り方や炒め方など、調理のポイントをご紹介します。
具材の切り方
具材を切るポイントは、大きさをそろえて切ることです。
大きさがバラバラだと小さい具材に先に火が通り、できあがりの食感がバラついてしまいます。
大きさをそろえれば火の通り具合が均一になり、見た目も美しくなりますよ。
具材の大きさは好みに合わせて切ってください。
食べごたえを増したいときは大きく、子供のいるご家庭では小さく切るなど、状況に合わせて決めるとよいですね。
にんじんとじゃがいもを切ったあとは、角の部分を削ぐ「面取り」をしましょう。
角を削がないとその部分に先に火が通り、煮崩れてシチューがざらついてしまうからです。
以下では、シチューによく使われる具材の切り方を動画でご紹介します。
・にんじんの乱切り
にんじんの乱切りは、にんじんを回しながら同じ方向に包丁を入れるのがコツ。
同じ大きさになるよう意識して切りましょう。
・じゃがいもの乱切り
じゃがいもは丸いままだと切りにくいので縦に4等分し、縦長のパーツを作りましょう。
その後、じゃがいもを回しながら斜めに包丁を入れます。
・玉ねぎのくし切り
くし切りは玉ねぎを放射状に切っていきます。
半分に切った断面をまな板に置き、手でしっかりおさえると切りやすいですよ。
・鶏もも肉の一口大の切り方
鶏もも肉は、先にくさみの原因となる余分な脂肪や筋を取り除きます。
その後、縦半分にしてひと口大に切ってください。
・かぼちゃの面取り
面取りは、角に包丁の根元をあててゆっくり削ぐのがコツ。
包丁を持つ手の親指を添えながら切ると、力の入り方が安定します。にんじんやじゃがいもを面取りする際にも参考にしてください。
具材の炒め方
・よく炒める
具材は煮込む前によく炒めましょう。
玉ねぎやにんじんは炒めると表面の糖分がカラメル化し、シチューの味に深みが出ます。
さらに、糖分とアミノ酸が結合する「アミノカルボニル反応」も起き、香りがグンとよくなるのです。
また、じゃがいもはしっかり炒めると表面が固まって細胞同士が離れにくくなるので、煮崩れ防止に役立ちます。
・炒める順番
具材は火が通りにくいものから、通りやすいものの順番で炒めていきましょう。
この順番を守らないと、硬いままの具材や加熱しすぎの具材ができ、食感がアンバランスになるおそれがあります。
まず最初に炒めるのは肉、次に硬くて火が通りにくいにんじん、次に比較的早く火が通る玉ねぎです。
煮崩れやすいじゃがいもは最後に炒めてください。
葉物野菜(青菜)やブロッコリーなどは別ゆでする
小松菜やほうれん草、ブロッコリーなどは、クリームシチューと一緒に煮込むとシチューに緑色が移ります。
また、ビーフシチューの場合は、シチューの色が野菜に移って緑色がくすんでしまいます。
葉物野菜やブロッコリーはあらかじめゆでておき、盛りつけの際に合わせるときれいに仕上がります。
煮崩れしないじゃがいもの選び方
じゃがいもが煮崩れたせいで、シチューやカレーの舌触りがザラザラになったことはありませんか。
じゃがいもは種類によってでんぷんの量が違い、それぞれに適した調理法があります。
シチューにはでんぷんが少ない「メークイン」を選ぶと煮崩れにくく、おいしく仕上がるでしょう。
メークインと男爵いもの特徴については、以下の記事で解説しています。
・じゃがいもを煮崩れさせない豆知識
じゃがいもの煮崩れ防止には、細胞の分離を防ぐのがポイントです。
じゃがいもを牛乳や味噌汁で加熱すると、含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが細胞の分離を防ぐので、煮崩れしにくくなります。
逆に、塩を加えるとナトリウムイオンの作用で軟らかくなり、煮崩れが起きやすいのです。
ただし、牛乳や味噌汁でも長く煮込むと煮崩れやすくなります。
その場合はじゃがいもを先に水からゆでておくか炒めておき、煮崩れを防ぎましょう。
DELISH KITCHENのシチューレシピ
ここでは、クリームシチューとビーフシチューのおすすめレシピをご紹介します。
【クリームシチュー】
基本のクリームシチュー
市販のルウを使わず、バターや薄力粉、牛乳で作るクリームシチューです。
炒めた具材にバターや薄力粉を加えるのでダマができにくく、手軽に作れます。
鶏肉ときのこのクリームシチュー
プリプリした食感のきのこがおいしいクリームシチューです。
フライパンひとつで作れる手軽さが嬉しいですね。
鶏肉とほうれん草のクリームシチュー
ほうれん草の緑色で彩りが美しいシチューです。
ほうれん草は下ゆでして最後に加えるのがポイントですよ。
ポーククリームシチュー
コーンクリーム缶を使って、子供に喜ばれるシチューを作りました。
さっぱりした豚もも肉が優しい味のシチューとよく合います。
牡蠣と白菜のホワイトシチュー
寒い冬に食べたい、牡蠣の旨味たっぷりのシチューです。
白菜の優しい甘味もホッとしますね。
【ビーフシチュー】
基本のビーフシチュー
赤ワインの風味豊かな、ごちそう感のあるシチューです。
じっくり煮込んだコク深いシチューは、おもてなし料理にもぴったりですよ。
牛バラ肉のビーフシチュー
じっくり煮込んだ牛バラ肉のトロトロ感がたまらない一品です。
隠し味のウスターソースで香りと風味がグンとよくなります。
簡単ビーフシチュー
市販のルウと切り落とし肉を活用して、スピーディーに作れるようアレンジしました。
肉に薄力粉をまぶして焼くのが柔らかく仕上げるポイントです。
炊飯器ビーフシチュー
炒めた具材と調味料を入れたら、あとは炊飯器にお任せ。
トマトの風味豊かな、さっぱりしたビーフシチューです。
ひと手間でグンとおいしく!具材の特徴を知ってシチューを作ろう
シチューの具材やおいしい作り方について解説しました。
同じ具材でも、下ごしらえや炒める順番でシチューの味はガラリと変わります。面取りや下ゆでなど、手間を惜しまずに作るのがおいしく仕上げるコツです。忙しいときは、薄切り肉などを利用して手軽に作りましょう。
ご紹介した方法を参考に、ぜひご家庭でおいしいシチューを楽しんでくださいね。