スケソウダラとはどんな魚?特徴やレシピをご紹介
作成日: 2021/11/12
冬になると鍋料理を食べる機会が増えますね。鍋に入れる代表的な魚といえばタラですが、タラには「スケソウダラ」という種類があります。あまり聞いたことがないかもしれませんが、実は食卓になじみのある魚なのです。
この記事では、スケソウダラの特徴や名前の由来などを解説します。また、タラや白子、たらこを使ったレシピもご紹介するので参考にしてください。
スケソウダラについて
スケソウダラの特徴や、名前の由来についてみていきましょう。
スケソウダラとは
スケソウダラとは、タラ目タラ科に属する海水魚でタラの一種です。別名で「スケトウダラ」とも呼ばれています。日本近海に生息するタラの種類には「マダラ」「スケソウダラ」「コマイ」がいますが、一般的にタラといえばマダラのことを指しています。
スケソウダラはマダラよりも小さく細身で、目玉が大きく、下あごが上あごよりも前に出ているのが特徴です。鮮度が劣化しやすいため、多くはかまぼこやちくわなど、魚肉練り製品の原料として使われたり、魚粉に加工されたりしています。
スケソウダラの鮮魚は産地以外ではあまり流通していませんでしたが、流通技術が進歩したおかげで近年は切り身も手に入るようになりました。
「鱈子(たらこ)」は、タラの卵巣(魚卵)を加工した食品です。一般的にたらこと呼ばれるものは、スケソウダラの卵巣を塩漬けにしたものを指しています。
マダラの卵巣は「真子(まこ)」や「真鱈子(まだらこ)」と呼ばれています。たらこによく似ている辛子明太子は、たらこを唐辛子などを使った調味液に漬け込んで発酵させたものです。
スケソウダラの名前の由来
スケソウダラの名前の由来は諸説あります。佐渡の近海で獲れるものがおいしく、「佐渡」を「スケト」とも読めることから佐渡を由来とする説や、タラを獲るのに人手が必要であることから「助っ人タラ」を由来とする説もあります。
スケソウダラの旬・主な産地
スケソウダラの旬は12月から3月です。主な産地は北海道、青森県、岩手県、宮城県などです。
スケソウダラの味
スケソウダラは身がやわらかく淡白な味わいをしています。熱を通しても硬く身が締まらないため、鍋物によく合う魚です。またクセがないので、フライやソテーなどにもおすすめです。
【タラの切り身】DELISH KITCHENのレシピ
ここからはタラの切り身を使ったレシピをご紹介します。クセがない魚なので、どんな調理法でもおいしくいただけますよ。
《煮付け》
タラを使った煮付けのレシピをご紹介します。タラの淡白な味わいを活かしましょう。
たらの煮付け
フライパンで作るタラの煮付けです。切り身を使うので簡単にできますよ。タラと野菜に旨味たっぷりの煮汁が染み込んでいて、ごはんが進みます。お好みの野菜を使うのもいいですね。
《焼き物》
タラを使った焼き物のレシピをご紹介します。タラは焼いて食べるのもおすすめです。
タラのガーリックバタームニエル
白身魚の定番料理といえばムニエル。タラと風味豊かなガーリックバターがよく合います。パセリで彩りもプラスしましょう。タラに薄力粉をまぶすことで旨味を閉じ込め、香ばしい焼き色がつきます。
タラのカレー風味焼き
スパイシーなカレーの香りで食欲をそそられる一品です。ポリ袋で下味と衣付けをしているので洗い物も少なくすみますよ。タラに塩を振っておくことで臭みが取れ、加熱時に旨味を閉じ込める効果もあります。
《揚げ物》
タラを使った揚げ物のレシピをご紹介します。タラの旨味を衣で閉じ込めましょう。
タラのフライ
タラの切り身を使ったフライです。サクサクの衣とふんわりとした身の異なる食感をお楽しみください。タルタルソースはフライとの相性が抜群です。お弁当にもおすすめですよ。
たらの唐揚げおろしあんかけ
サクサク食感のタラの唐揚げに、たっぷりとおろしあんかけをかけました。あんかけがタラによくからみます。おろしあんかけは材料を混ぜ、レンジで加熱するだけで簡単に作れます。
《鍋・スープ》
タラを使った定番料理のひとつに鍋料理があります。タラを使った鍋やスープのレシピをご紹介します。
タラのみぞれ鍋
体の芯から温まるようなタラのみぞれ鍋です。昆布だしで上品な味わいに仕上げました。鍋はたくさん野菜が食べられるのが嬉しいですね。大根おろしとポン酢しょうゆでさっぱりといただきます。
テグタン
韓国語でタラのことを「テグ」といいます。テグタンとはタラを使ったピリ辛スープのことです。手に入りやすい食材で簡単に作れるようにアレンジしました。だしは煮干しで取っています。ボリュームたっぷりのコク深いスープです。
【タラの白子】DELISH KITCHENのレシピ
タラの白子を使ったレシピをご紹介します。白子は和え物、焼き物、揚げ物、鍋など、さまざまな調理法で食べることができます。
《下処理》
まずは、白子の下処理方法を確認しておきましょう。正しく下処理を行うことで、臭みがとれて滑らかな食感になります。
たらの白子の下処理
ボウルに入れた水で白子を洗い、水気を切ってから一口大に切ります。さらに塩水で洗いながらぬめりをとり、流水で洗い流して水気をふきとります。
鍋にたっぷりの湯をわかして白子を少量ずつ入れ、30秒ほどゆでてから氷水にとり水気をふきとりましょう。
《和え物》
白子の本来の味を楽しむことができる、和え物のレシピをご紹介します。
白子ポン酢
白子を使った代表的な料理のひとつです。さっと湯通しした白子にお好みの薬味を添えて、ポン酢しょうゆをかけるだけ。クリーミーな白子とさっぱりとしたポン酢しょうゆは相性抜群です。
《焼き物》
白子を使った焼き物のレシピをご紹介します。白子は焼いてもおいしくいただけます。
焼き白子
塩水で洗って下処理をした白子をトースターで焼きます。白子は焼く前にキッチンペーパーで水気をしっかりとふきとってください。表面はしょうゆをぬって焼いたことで香ばしくなり、中はとろとろの食感でたまらないおいしさです。
たらの白子の西京焼き
白子と里芋をゆずの香り漂う西京みそに漬け込んでから、フライパンで焼く西京焼きです。サラダ油とバターで焼くので、バターの風味も味わえます。お酒のおつまみにもぴったりですよ。
《揚げ物》
白子を使った揚げ物のレシピをご紹介します。和え物や焼き物とは違った味わいを楽しめます。
白子の天ぷら
下処理をした白子を衣にくぐらせて、カラッとするまで揚げます。衣には天ぷら粉を使いましょう。一度食べたらやみつきになるおいしさです。シンプルに塩をつけて食べることで白子のおいしさが引き立ちますよ。
《鍋》
白子を使った鍋のレシピをご紹介します。白子は鍋に入れるとふわふわの食感になります。
鱈ちり鍋
タラと白子を使った贅沢な鍋はいかがですか。白子の下処理のときに血管などがあったら取り除きましょう。ふわふわで濃厚な白子は絶品ですよ。シメは旨味たっぷりのスープを思う存分に味わえる雑炊がおすすめです。
【たらこ】DELISH KITCHENのレシピ
たらこを使ったレシピをご紹介します。そのまま食べてもおいしいたらこは、いろいろな料理に合う食材です。
《サラダ》
たらこを使ったサラダのレシピをご紹介します。いつもとはひと味違ったサラダに仕上がりますよ。
クリーミータラモサラダ
じゃがいもとたらこを使って作るタラモサラダです。マヨネーズ、クリームチーズ、牛乳を使っているのでコク深い味わいです。一般的なポテトサラダに比べて材料が少ないので簡単に作れますよ。クラッカーに添えたり、サンドイッチの具材にしたりするのもおすすめです。
大根たらマヨサラダ
塩もみした大根をたらこマヨネーズで和えたサラダです。シャキシャキとした大根にたらこマヨネーズがよく合います。大葉と黒こしょうがアクセントになっています。大葉は手でちぎることで香りが引き立ちますよ。
《焼き物》
たらこを使った焼き物のレシピをご紹介します。焼くことでサラダや煮物とは違った食感や風味を楽しめます。
焼きたらこ
焼きたらこはトースターで手軽に作ることができます。天板にアルミホイルを敷き、たらこをのせて上下に焼き色がつくまで焼くだけです。ごはんのお供やおつまみにもぴったりです。
《煮物》
たらこを使った煮物のレシピをご紹介します。生のたらこが手に入ったらぜひ作ってみてください。
たらの子の煮物
生のたらの子をだしのきいた煮汁で煮て、やさしい味に仕上げました。たらの子は煮る前に下ゆでをします。乱切りにすると内側の卵が開いて花のようになり、見た目が華やかになりますよ。
《パスタ》
たらこを使ったパスタのレシピをご紹介します。簡単に作れてアレンジもしやすいですよ。
和風たらこパスタ
たらこパスタを和風にアレンジしました。ボウルにたらこ、無塩バター、めんつゆ、こしょうを入れて混ぜ、ゆでたパスタを加えてさらに混ぜるだけで仕上がります。たらこの代わりに明太子を使うのもおすすめです。
たらこの簡単クリームパスタ
手間がかかりそうな、たらこのクリームパスタも簡単に作ることができますよ。材料が少ないのもうれしいですね。たらこの旨味と生クリームの濃厚な味わいを楽しみましょう。
スケソウダラは身近な魚だった!
スケソウダラは切り身を食べるよりも、すり身を使った練り製品などでよく食べられている魚です。また、一般的なたらこには、スケソウダラの卵巣が使用されています。あまり聞いたことがない名前かもしれませんが、実は身近な魚だったのです。
最近では流通技術の発達により、切り身も店頭に並ぶことがあります。スケソウダラはクセがなく、どんな調理法でもおいしく食べることができるため、見かけたらぜひ味わってみてください。