イタリア野菜の種類を解説!それぞれの特徴やレシピもご紹介
作成日: 2022/06/17
更新日: 2022/06/18
彩り鮮やかで料理を華やかにしてくれるイタリア野菜。ロメインレタスやズッキーニなどスーパーで手に入るものから、レストランなどでしか見かけることのできない珍しいものまでいろいろあります。
この記事では、イタリア野菜の種類をまとめました。それぞれの野菜の特徴やおすすめレシピもご紹介します。
イタリア野菜
イタリア野菜とは、イタリアやその近隣国で親しまれている野菜のことです。どのようなイタリア野菜があるのかをみていきましょう。日本で栽培されているか、一般的に流通しているのかもご紹介します。身近なスーパーなどに販売していない場合でも、通販で手に入ることもありますよ。
プンタレッラ
プンタレッラは、チコリの一種でイタリアのローマ地方で親しまれている冬野菜です。外側の葉を取って、中の花茎を食べます。独特の苦味とシャキシャキの食感が特徴です。花茎の部分がアスパラガスを集めたような形をしていることから、英語ではアスパラガスチコリーと呼ばれています。
イタリアではプンタレッラを縦に細く切り、アンチョビのドレッシングと和えてサラダにして食べるのが一般的です。天ぷらや炒め物にしても美味しく食べられます。イタリアから輸入されたものが流通していますが、日本でも愛知県や鹿児島県で栽培されるようになりました。
ビエトラ(スイスチャード・フダンソウ)
ビエトラは、葉が緑色で葉脈や茎が赤、黄色、オレンジなどカラフルなのが印象的な葉物野菜です。スイスチャードやフダンソウとも呼ばれています。クセのない味で、サラダやソテーなどにして食べられています。日本でも栽培されており、冬以外は収穫可能です。
ビエトラについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ロメインレタス
ロメインレタスは、白菜のような見た目をしています。葉はほどよい歯ごたえがあり、かすかな甘味と苦味があります。シーザーサラダに使われるレタスとして有名です。そのほかにも炒め物、スープにも使われています。
長野県産は6月上旬〜10月上旬、茨城県や千葉県産は露地栽培のものが3月下旬〜5月下旬と10月上旬〜11月下旬、ハウス栽培のものが12月〜1月に流通します。スーパーなどで見かけることの多い野菜です。
ロメインレタスについては、下記の記事をご覧ください。
カリーノケール
カリーノケールは、サニーレタスの葉が縮れたような見た目で葉の先はパセリに似ています。日本の種苗会社が販売している品種で、緑色の「ヴェルデ」と紫色の「ロッソ」があります。カリーノはイタリア語で「愛らしい」という意味で、食卓で親しまれる野菜になるようにと名付けられました。大きくなった葉だけを刈り取って収穫します。
普通のケールは苦味がありますが、カリーノケールは苦味やクセがありません。サラダにすると縮れた葉にドレッシングがよく絡みます。ミキサーにかけて野菜ジュースにしたり、炒め物やスープに使ったりします。日本でも栽培されており、スーパーで手に入れることができます。
ラディッキオ(トレビス)
ラディッキオは、紫キャベツのような見た目をしており、イタリア語でラディッキオ、フランス語でトレビスと呼ばれています。イタリアンチコリとも言われています。
ラディッキオ(トレビス)については下記の記事で詳しく解説しています。
カリフローレ(スティックカリフラワー)
カリフローレは、日本の種苗会社が販売を始めた品種です。普通のカリフラワーはひとつの茎にたくさんの花蕾ができて花蕾の部分を食べますが、カリフローレは長い茎の先に花蕾がついていて茎と花蕾の部分を食べます。
スティックのような形をしていることから、スティックカリフラワーとも呼ばれています。ほんのりと甘味がありクセがありません。サラダや炒め物などにして食べられています。
バルバビエトラ(ビーツ)
バルバビエトラは、鮮やかな赤色をしており甘味があります。生のままスライスにしてサラダに使ったり、煮込み料理に使われたりします。ロシア料理のボルシチには欠かせません。長野県や埼玉県、茨城県、北海道などで栽培されています。
バルバビエトラ(ビーツ)については下記の記事で詳しく解説しています。
フィノッキオ(フェンネル・ウイキョウ)
フィノッキオは、フェンネルの株元のことで玉ねぎのような見た目をしています。葉の部分はハーブとして使われています。
甘い香りでセロリのようなシャキシャキとした食感が特徴です。生のままサラダにしたり、グラタンやポタージュなどにしたりします。岡山県、福岡県、長野県などで栽培されていますが、主にレストラン向けに流通しています。
フィノッキオ(フェンネル・ウイキョウ) については下記の記事で詳しく解説しています。
ロマネスコ
ロマネスコは、ブロッコリーやカリフラワーの仲間でサンゴのような形が特徴です。ほんのり甘味があり、加熱すると甘味が増します。茹でてサラダにしたり、炒めたりしても美味しく食べられます。北海道、茨城県、宮城県などで栽培されており、スーパーで見かけることも多くなってきました。
ロマネスコについては下記の記事で詳しく解説しています。
ズッキーニ
ズッキーニは、きゅうりのような形をしていますがかぼちゃの仲間です。油との相性がよく、ラタトゥイユやカレー、フリットなどにして食べられます。年間を通してスーパーで見かけることができる野菜です。
ズッキーニについては下記の記事で詳しく解説しています。
パレルモ(イタリアンパプリカ・スイートペッパー)
パレルモは、イタリアンタイプのパプリカでスイートペッパーとも呼ばれています。パレルモと言う名前はイタリアのシチリア島北西部の都市の名前が由来です。長さが20センチほどあって大きいのが特徴です。唐辛子のような形をしていますが、辛さや苦味はなく甘味があります。
パレルモはパプリカと同じような使い方ができます。生のままサラダにしたり、炒め物や半分に切って肉詰めにしたりします。日本では流通量が少なく、なかなか手に入れることのできない野菜です。
セルバチカ(セルバチコ)
セルバチカは、セルバチコとも呼ばれています。正しい呼び方がわかりにくいのですが、葉の状態で販売するときはセルバチコ、種や苗の販売をするときはセルバチカというふうに使い分けられているようです。
ゴマのような香りがして、辛さと苦味を感じます。辛さが強いので生でサラダにするときは少量をアクセントとして使うのがおすすめです。ピッツァやパスタ、炒めて料理の付け合わせにも使われます。
セルバチカ(セルバチコ)については下記の記事で詳しく解説しています。
イタリアントマト
イタリアントマトは、イタリアで栽培されているトマトのことです。加熱して食べるものが多いですが、生で食べるものもあります。イタリアは夏の日差しが強く、年間を通じて降雨量が少ないのでトマトの栽培に適しています。北部のエミリア=ロマーナ州、南部のプーリア州、カンパニア州を中心にトマト生産が盛んです。
日本のトマトは丸いものが多いですが、イタリアントマトは細長い形のものが多くなっています。果肉が厚くて種が少なく、加熱しても煮崩れしにくいのが特徴です。サンマルツァーノやローマなど、加熱調理に向いているトマトは缶詰として日本でも手に入れることができます。
加熱調理用のトマトはピッツァやパスタ、トマトソースなどに使われています。
イタリアナス
イタリアで栽培されているナスをご紹介します。
ゼブラナス
ゼブラナスは、薄紫と白のゼブラ柄をしていてヘタが緑色のナスのことです。米ナスくらいの大きさのカプリス、ソフトボールくらいの大きさでずっしりとした重みのあるローザビアンカなどがあります。
皮は硬めですが、加熱するととろけるような食感になります。炒め物や揚げ物、パスタソースなどにすると美味しいです。スーパーで見かける機会はほとんどありません。
丸ナス
丸ナスは、イタリアの伝統品種であるプロスペローザや、イタリアで食べられている丸ナスを日本向けに改良したメランツァーネ・ビステッカなどがあります。光沢のある紫色の丸ナスで、つやつやとしています。
メランツァーネはナス、ビステッカはイタリアのフィレンツェ名物の肉のステーキのことです。厚切りにしてステーキのように楽しめるという意味から名前がついたといわれています。加熱しても崩れにくく、とろけるような肉質です。
トマトとの相性もよくイタリア料理のカポナータにしたり、オリーブオイルで焼いてステーキにしたりすると食感を楽しめます。
イタリア野菜を使ったDELISH KITCHENのレシピ
イタリア野菜を使ったレシピをご紹介します。イタリア野菜はイタリア料理に限らず、さまざまな料理に使われています。
サラダ・マリネ
食材の食感や味を活かしたサラダとマリネのレシピをご紹介します。
ケールときのこのホットサラダ
食べやすい大きさに切ったケールに、きのこをたっぷりのせたサラダです。にんにくの香りとベーコンの旨味が食欲をそそります。コクのあるバルサミコドレッシングをかけてお召し上がりください。
チキンとトレビスのご馳走サラダ
彩り鮮やかな野菜にグリルチキンをのせた食べごたえのあるサラダです。ブラックオリーブが味のアクセント。ドレッシングに練乳を入れるとまろやかな味わいになります。
カリフローレのマリネ
カリフローレ、セロリ、黄パプリカを使った爽やかなマリネです。カリフローネはレンジで加熱するので火を使わずに作ることができます。ディルの風味でワンランク上のマリネに仕上がります。
ビーツのマリネ
ビーツの鮮やかな紫が印象的なマリネです。ビーツは皮付きのまま酢を入れたお湯で茹でると、きれいな色に仕上がりますよ。レモン汁の酸味がビーツの甘さを引き立てます。
焼き物・煮物
イタリア野菜を使った焼き物や煮物のレシピをご紹介します。
ロマネスコのペペロン炒め
小房に分けたロマネスコをにんにくの香りを移したオリーブオイルで炒めます。唐辛子のピリッとした辛さがアクセントになり、いくらでも食べられる美味しさです。
ズッキーニと豚ひき肉のキッシュ
豚ひき肉、ズッキーニ、ミニトマトを使ったカラフルなキッシュです。冷凍パイシートを使って作るので手軽にできますよ。華やかな見た目のキッシュはおもてなしにもおすすめです。
フェンネルと豚肉のワイン煮
オリーブオイルでこんがり焼いた豚バラ肉とフェンネル、じゃがいも、白いんげん豆を一緒に煮込んだ一品です。豚バラ肉の旨味とフェンネルの香りが食欲をそそります。
ラタトゥイユ
野菜をたっぷり使ったラタトゥイユです。味付けは塩こしょうだけですが、野菜の旨味がギュッと詰まっていて絶品です。ナスやズッキーニなどイタリア野菜をいろいろ入れると美味しくなります。
彩り豊かなイタリア野菜を取り入れてみよう
イタリア野菜は華やかな見た目で日本の野菜とは違った魅力があります。スーパーなどでイタリア野菜を手にする機会が増えてきましたが、手に入らない場合は通販を利用するのもおすすめです。
料理に彩りをプラスしてくれるイタリア野菜を食卓にも取り入れてみてはいかがでしょうか。