切り干し大根にはどんな栄養がある?活用レシピもご紹介!
作成日: 2021/10/19
更新日: 2024/12/02
長期保存ができて、常備しておくと便利な「切り干し大根」。
大根を天日干ししたものですが、生の大根とは栄養の含有量が大きく異なります。
この記事では切り干し大根がどんな食材か、そして栄養について解説します。
最後に切り干し大根を使ったレシピもご紹介するので、切り干し大根の使い方に迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
切り干し大根の特徴
切り干し大根は、細く切った大根を天日干しにしたものです。
乾燥させることで、甘味や旨味が増し、歯ごたえのある食感になります。
少量でも水で戻すことでかさが増え、食べごたえがあるため満足感があるのもうれしいところ。賞味期限が長いため、常備しておくと便利です。
日本各地で古くから親しまれてきた乾物で、江戸時代から広く食べられるようになったといわれています。
代表的な産地は宮崎県で、全国の約9割を生産しています。西日本では「千切り大根」と呼ばれることもあります。
おもに和風の煮物に使われることが多い食材です。
そのほかにもマヨネーズで和えてサラダにしたり、ごま油を利かせた中華風の酢の物にしたり、幅広く使えます。
切り干し大根の栄養
そんな切り干し大根にはどんな栄養があるのでしょうか?
切り干し大根には主にミネラル、ビタミンB群、ビタミンC、食物繊維といった栄養が含まれています。これらの栄養は普通の生の大根よりも多く含まれています。理由は切り干し大根は水分が抜けている分、栄養が凝縮されているためです。そのほかにもカロリーや炭水化物なども生の大根に比べて多いのが特徴です。
続いて、ご紹介した栄養を摂取することによる効果効能についてご紹介します。
ミネラル
ミネラルは体内で合成できないため、食事からとる必要があります。
互いに吸収や働きに影響をあたえ合うことから、バランスよくとることが大切です。
ビタミンB群
ビタミンB群は、体内のさまざまな代謝にかかわる酵素の働きを補う役割を持っています。ビタミンB1は糖質からエネルギーを作り出す働きがあります。葉酸は細胞の増殖に必要なDNAの合成に関与しています。ビタミンB2は主に脂質のエネルギー代謝に関与し、エネルギーにかわる際に補酵素として働きます。ビタミンB6はたんぱく質を構成するアミノ酸の代謝や神経伝達物質の合成に関与する重要な栄養素です。
たんぱく質の摂取量に比例して、代謝に必要とされるビタミンB6の必要量も多くなります。そのほかナイアシン、パントテン酸などが含まれています。
ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの生成に関与するほか、活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があります。
食物繊維
食物繊維は、食べ物の中に含まれ、人の消化酵素で消化することのできない栄養素です。整腸作用などが期待できます。
【出典】
・日本食品標準成分表 2020年版(八訂)
【参考】
・厚生労働省 e-ヘルスネット 「ミネラル」
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-035.html)
・厚生労働省 e-ヘルスネット 「水溶性ビタミン」
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html)
・厚生労働省 e-ヘルスネット 「食物繊維」
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html)
・「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書「ビタミンB1」
(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf)
・「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書 ビタミンB2
(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf)
・厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』ビタミンB6
(https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/15.html)
・厚生労働省e-ヘルスネット「葉酸とサプリメント」
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-002.html)
切り干し大根の戻し方
ここからは、切り干し大根の戻し方をご紹介します。
はじめにしっかりともみ洗いをすることで、汚れや臭いを取ることができます。
洗ったあとは、袋に記載されている表示時間を参考に水で戻しましょう。袋に時間の記載がない場合は、15~20分を目安にしてください。
水に浸しすぎると食感も風味も減ってしまうため注意しましょう。
また、切り干し大根は水で戻すとおおよそ4倍の量になります。
詳しくは、こちらの動画をご覧ください。
切り干し大根の手作り方法
ご家庭で簡単にできる、切り干し大根の作り方をご紹介します。
大根をよく洗い細切りにしたあと、天日干しか、日当たりがよく風通しのいい室内で乾燥させます。
室内干しをする場合は、カビが生えないように注意しましょう。
乾燥後は、密閉保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。
切り干し大根を手作りすると、好きな太さに変えることができます。
切り方や細さを変えてお好みの切り干し大根を作ってみましょう。
詳しくは、こちらの動画で確認できます。
切り干し大根を使ったDELISH KITCHENのレシピ
切り干し大根を買ってきても、いつも煮物ばかりになってしまう人も多いはず。ここからは定番の煮物や和え物だけでなく、主菜にもなるおかずやスープなど、切り干し大根を使ったDELISH KITCHENのレシピをご紹介します。ワンパターンになってしまっている人は、ぜひ試してみてくださいね。
【サラダ・副菜】
切り干し大根の煮物
和食の定番料理、切り干し大根の煮物のレシピです。少ない材料で簡単にできるので、もう一品おかずがほしいときにおすすめです。お好みでひじきを入れてもおいしくいただけます。
切り干し大根とほうれん草の胡麻和え
にんじんとほうれん草、切り干し大根を使った色鮮やかな胡麻和えです。一品でたくさんの野菜が摂れて、食べごたえも満点。胡麻とだしの香りで、ごはんのおかずにぴったりです。
油揚げと切り干し大根の旨味あえ
油揚げと切り干し大根、ツナの簡単和え物です。火を使わないレシピなので、忙しいときや暑い時期にもおすすめです。作り方のポイントはツナ缶を汁ごと加えること。お酒にもよく合う味付けですよ。
切り干し大根の中華風サラダ
ポリポリとした食感とさっぱりした味わいがたまらない中華風のサラダです。きゅうりとにんじんで彩りも豊か。ごま油とにんにくの風味でお箸がとまらない一品です。切り干し大根の使い道に悩んだ方は、一度試してみてください。
切り干し大根ときゅうりのパリパリサラダ
切り干し大根ときゅうりのパリパリ食感がくせになるサラダです。柚子胡椒を入れることで、ピリッと辛い大人の味になります。辛いものが好きな方は、柚子胡椒の量を増やしてみてもいいでしょう。
【主菜】
豚肉と切り干し大根の炒め煮
副菜のイメージがある切り干し大根も、豚肉と合わせることで主菜になります。豚肉と切り干し大根のうま味がしっかり味わえます。使う調味料はめんつゆと酒だけなので、難しい味付けもいりません。
牛肉と切り干し大根のピリ辛炒め
牛肉と切り干し大根を使って、ピリッとした辛さがクセになる炒め物を作ります。しょうがとごま油の風味が豊かで、ごはんが進むこと間違いなし。ラー油の量はお好みで調整してください。
切り干し大根の鶏バーグ
切り干し大根を混ぜ込んだ、鶏ひき肉のハンバーグです。ふわふわ食感のハンバーグに切り干し大根の食感がアクセントになります。嚙み応えがあって満足感もアップしますよ。甘辛い味付けに仕上げているので、ごはんによく合います。
切り干し大根のかに玉
ふわふわの卵とシャキシャキの切り干し大根の相性が抜群のかに玉です。切り干し大根を入れることで、ボリュームたっぷり。そのままでももちろん、ごはんにのせてもおいしく食べられます。
【スープ・汁物】
切り干し大根のスープ
切り干し大根の甘みと、トマトの酸味がマッチした中華スープです。切り干し大根から出たうま味がスープに溶けだすので、シンプルな味付けでも満足感があります。ごま油の香りが食欲をそそります。
切り干し大根とにんじんのバタースープ
切り干し大根とにんじん、コーンを使ったスープです。野菜の甘みとうま味が溶け出たスープに、バターのコクが合わさってほっこりする優しい味わいに。冷凍のコーンはあらかじめ解凍しておきましょう。
切り干し大根のみそ汁
切り干し大根を戻し汁ごと使ったみそ汁のレシピです。戻し汁には切り干し大根のうま味が溶け出ているので、かつおやこんぶの出汁が必要ありません。献立の汁物に悩んだ時にいかがでしょうか。
切り干し大根とわかめの味噌汁
切り干し大根とわかめを具材にした味噌汁のレシピです。日持ちする乾物だけを使っているので、買い物に行けないときにおすすめ。味噌汁の具に迷ったときにぜひ作ってみてくださいね。
煮物だけじゃない!切り干し大根を使いこなそう
この記事では切り干し大根について解説しました。生の大根を乾燥させた切り干し大根は、うま味と栄養価が凝縮した食材です。栄養素の含有量は多いものだと約15~20倍もの差があります。
定番の煮物だけでなく、サラダやスープ、主菜など、さまざまな料理に使うことができます。ご紹介したレシピを参考に、いろいろなアレンジを楽しんでみましょう。