メロンの旬はいつ?おもな品種やレシピもご紹介!
作成日: 2021/11/02
メロンといえば、みずみずしく甘い果汁に香り高いのが特徴の果物ですね。贈答品としていただいたりする高級なフルーツという印象もあるメロンですが、旬の時期はいつごろになるのか、知らない方も多いかもしれません。
この記事では、メロンの旬や食べ頃の見分け方、おもな品種や特徴、メロンを使ったレシピをご紹介します。
メロンについて
まずは、メロンについてご紹介します。
メロンとは
メロンは、スミレ目ウリ科キュウリ属に分類され、植物学的な種類ではスイカやキュウリと同じウリ科に分類されています。
見た目で大きく分けると、表面に網目ができる「ネット系」と、網目模様のない「ノーネット系」が存在します。ネット系の品種は甘味の強い高級な品種が多く、ノーネット系の品種は比較的育てやすいため、安価な品種が多くなっています。
メロンの栽培方法は、おもに「温室栽培」「露地栽培」の2つがあり、それぞれの栽培方法で育てられる品種が異なります。
メロンの旬と産地
メロンの旬は初夏で、4月頃から収穫が始まります。おもに夏の間に出回りますが、最も多く出荷されおいしいといわれる時期は5月から7月にかけてです。
温室メロンの場合は通年栽培することができるため、決まった旬はありません。またメロンのおもな産地は、北海道、茨城県、熊本県、静岡県などで、国内でも多く収穫されています。
【青肉腫】メロンのおもな品種
青肉腫のメロンは、果肉が黄色から緑色をしているのが特徴です。熟す前は少し青臭い香りを感じるものもありますが、さわやかで清涼感のある甘味や香りを楽しめる品種です。
ここでは、青肉腫のメロンの品種についてご紹介します。
マスクメロン
マスクメロンは「アールスメロン」という品種の名称です。旬の時期は5~7月頃で、おもな産地は静岡県や高知県です。安定した温度や湿度で管理する必要があるため、温室栽培を行っています。
ネット系の品種で、果肉は黄緑色なのが特徴です。果汁も豊富で果肉は非常に甘く、糖度は13.5度以上あります。マスクメロンの名前の由来は、「麝香(じゃこう)」という香料によく似ている香りがすることから名づけられました。
1本のツルから1個しか収穫することができないことや、病害虫に弱く育てることが難しいため、値段が高価になっています。
クラウンメロン
クラウンメロンはマスクメロンと同じ品種のメロンで、マスクメロンの中でも最高峰といわれているメロンです。
おもな産地は静岡県で、通年を通しておいしく食べられるため、決まった旬はありません。温室栽培で徹底した管理を行い、高度な技術と手間をかけて大切に育てられています。
ネット系の品種で、糖度は13~14度と果物の中でも高く、芳醇な香りと、果汁が豊富でなめらかな舌触りが特徴です。
アンデスメロン
アンデスメロンは、果皮が灰緑色で表面に細かい網目模様があるネット系の品種で、果肉は黄緑色をしており、甘味が強く果汁が多めです。
旬の時期は、5~6月頃です。温室栽培されており、おもな産地は茨城県で、ほかにも熊本県や山形県でも栽培されています。
果肉は引き締まっており、香りや味はマスクメロンにも似ていて、甘さが強いメロンです。
アムスメロン
アムスメロンは、ネット系の品種ですが、スイカのように網目のない部分に縞模様があるのが特徴です。人気の高い品種であり、千葉県、島根県、鳥取県、愛媛県、長崎県とさまざまな地域で盛んに栽培されています。
アムスメロンは温室栽培がおもな栽培方法で、5~7月に収穫されますが、中でも旬の時期は6月頃です。果肉は薄い緑色をしていて柔らかく、果汁も豊富に味わえます。皮が薄いため、果肉部分が厚くメロンを存分に堪能できる品種です。
高見メロン
高見メロンは、果肉が緑色のネット系の品種です。アムス系の品種とハネデュー系の品種の交雑により、誕生したメロンです。
形は円形からやや楕円形で、果肉はきれいな黄緑色をしています。香りもよく、まろやかな甘味を楽しむことができます。
高見メロンのおもな生産地は千葉県でハウス栽培をされており、6~7月に多く出荷されます。比較的安価で、購入しやすいメロンです。
イバラキング
イバラキングメロンはネット系の品種で、2010年に品種登録されたばかりの茨城県オリジナル品種のメロンです。
温室栽培で育ち、4~5月にかけて収穫することができます。
イバラキングメロンの特徴は、果肉の可食部が多いことです。さわやかな甘さと滑らかな肉質が楽しめます。
肥後グリーンメロン
肥後グリーンメロンはネット系の品種で、果皮はやや濃い目の緑色をしている大玉のメロンです。発売当初は熊本県でのみ栽培されていましたが、現在は各地で栽培されています。
肥後グリーンメロンの果肉は柔らかく、シャキシャキとした食感が特徴です。ハウス栽培されており、5~6月中旬頃までの期間限定で出荷されています。少し早めのお中元などに熊本県特有のフルーツとして人気のメロンです。
プリンスメロン
プリンスメロンはノーネット系の品種で、表面は白っぽく少し緑かかっています。形はやや楕円形で、大きさは600~700gほどと、メロンとしては少し小ぶりのメロンです。
果肉は、中心部はオレンジ色に近く、皮面になるにつれて黄色に近い緑色になります。甘味は感じられますが、メロン特有の香りは少し弱めです。
プリンスメロンのおもな産地は熊本県で露地栽培されており、出回り始めるのは4月頃です。5月から6月の初夏が旬のメロンです。
パパイヤメロン
パパイヤメロンは長楕円形をしており、果皮が黄色と緑糸のスイカに似た縦縞模様がマダラ状にあるのが特徴的なノーネット系の品種です。果肉は白色をしており、シャキシャキとしていてみずみずしく、甘味が強く感じられますがさっぱりとした味わいを楽しめます。
パパイヤメロンは露地栽培をされていて、各地で栽培されています。おもに九州が多く、中でも長崎県での栽培が盛んです。3月中旬頃から収穫が始まり、6月頃まで出回ります。旬の時期は、4~5月頃です。
マクワウリ
マクワウリは縄文時代の初期から食べられていたといわれるほど、古くから日本で親しまれているメロンです。マクワウリにはさまざまな品種があり、皮の色が黄色いものや緑色のものまで多種多様に存在します。
甘味はさほど強くありませんが、あっさりとした甘味を感じることができ、シャキシャキとした食感が特徴です。マクワウリは露地栽培されており、おもな産地は、岐阜県、愛知県、滋賀県です。各地方では、その土地の伝統野菜として扱われています。
ほかのメロンと同様に夏が旬で、6月頃から出荷され始めます。7~8月が最も旬なメロンです。
【赤肉腫】メロンのおもな品種
赤肉腫のメロンは、果肉がオレンジ色なのが特徴です。コクのある強い甘味と芳醇な香りが楽しめ、果肉も柔らかい品種が多いです。
ここでは赤肉腫のメロンの品種について、詳しく説明します。
夕張メロン
夕張メロンは、北海道の夕張市で交配され誕生した品種のメロンです。北海道を代表するメロンで、マスクメロンに並ぶ高級な品種として知られています。
夕張メロンは温室栽培で育ち、表面に網目模様の入ったネット系の品種で、旬の時期は6月下旬~8月上旬です。果肉は赤みのあるきれいなオレンジ色で、果肉は柔らかくジューシーな味わいです。
糖度は10~13度とそれほど高くはないですが、全体的に味のバランスがよいので甘味を強く感じることができます。
クインシーメロン
クインシーメロンは、表面に網目があるネット系の品種です。果肉は厚くきめ細やかで、サーモンピンクやオレンジ色のきれいな色をしています。
クインシーメロンの糖度は15~17度と高く、強い甘味を感じることができ、果汁も多く含んでいるためジューシーな味わいを楽しめます。クインシーメロンはハウス栽培されており、おもに茨城県、山形県、熊本県で栽培されています。
また、4月下旬から8月頃にかけて収穫することができます。なかでも、6月が旬でおいしくいただける時期です。
メロンの選び方
メロンは、色ムラが無く全体的に均一な色味で、なるべく左右対称のものを選びます。手に持ったときに、ずっしりと重みの感じられるメロンを選ぶようにしましょう。
また、それぞれの品種に見合ったサイズを選ぶことも大切です。大きすぎたり、小さすぎるものはなるべく避けましょう。
ネット系のメロンは、網目が均一に入っていて、お尻の部分を押すと少し弾力があるものを選びます。網目が細かいメロンは、甘味や香りが強い傾向がありますよ。
ほかにも、メロンは香りが特徴でもあるため、みずみずしい香りがするものを選ぶとよいでしょう。
メロンの食べ頃
メロンの食べ頃は収穫されてから3~7日ほどで、個体差が生じます。メロンは一定期間置いておき、追熟してから食べることが一般的です。追熟させることで糖度にあまり変化はありませんが、香りがより高くなるため、メロン特有の芳醇な香りを存分に楽しむことができます。
ただし、メロンはあまり長い期間置いておくと果実が発酵しはじめてしまいます。食べ頃になったら、なるべく早く食べるようにしましょう。
詳しいメロンの食べ頃については、こちらを参考にしてください。
メロンの切り方
メロンは中心部より下側のお尻に近い部分の方が、甘味を強く感じることができます。メロンを縦半分に切りスプーンで種を取り除いたあと、切り口を上にして縦に4等分にすることで、均一にメロンのおいしさを楽しむことができますよ。
詳しいメロンの切り方は、こちらの動画でご紹介しています。
メロンの保存方法
メロンを丸ごと保存する際は、食べ頃になるまでは常温で保存して追熟させましょう。食べる直前に冷蔵庫でしっかり冷やすことでおいしくいただけますよ。
また切り分けたメロンを保存する際は、種とわたは痛む原因になってしまうため取り除き、ラップでぴったりと包んで冷蔵庫で保存しましょう。
詳しいメロンの保存方法は、こちらの動画をご覧ください。
メロンを使ったDELISH KITCHENのレシピ
メロンはそのまま食べるのもおいしいですが、調理して楽しむのもおすすめです。ここでは、メロンを使ったさまざまなレシピをご紹介します。
【ドリンク】
大人のメロンソーダ
氷と一緒に、メロンの果肉を凍らせたものを入れて楽しむドリンクです。炭酸水のシュワッと弾ける飲み心地とラム酒の香り、メロンの味わいが相性抜群な大人のメロンソーダです。
丸ごとメロンクリームソーダ
メロンを贅沢に丸ごと使用していただく、メロンクリームソーダです。メロンを余すことなく堪能できて、見た目のインパクトもあり、子供から大人まで幅広い世代で楽しめるドリンクです。
メロンシェイク
メロンの果肉とバニラアイスがあれば作れる、手軽なメロンシェイクです。使用する品種によって色味や味わいに違いがでるため、飲み比べてみるのも楽しいでしょう。メロンを丸ごと購入しなくても、カットメロンがあれば気軽に作ることができますよ。
【アイス・シャーベット】
メロンアイス
メロンの皮を器にして食べる、見た目のインパクトがあるメロンアイスです。作り方はシンプルで、果肉をくり抜いて材料をすべてミキサーで混ぜ合わせたら、メロンの器に入れて冷やし固めるだけでできますよ。
メロンとヨーグルトの簡単シャーベット
メロンとヨーグルトで作る、あっさりとした味わいのシャーベットです。作り方はとても簡単で、袋でもんで冷やすだけでできあがります。火を使わないため子供と一緒に楽しんで作ることもできる、シャーベットのレシピです。
メロンシャーベット
シンプルにメロンの味を楽しみたいときに、おすすめのシャーベットのレシピです。メロンの果汁は加熱せずに作るため、フレッシュなメロンの味わいを楽しめますよ。
【ゼリー・寒天】
メロンとナタデココのゼリー
ナタデココのコリコリとした食感が楽しめる、メロンのゼリーです。角切りにしたメロンも加えるので、どこを食べてもメロンを味わうことができます。おもてなしにもぴったりなゼリーです。
丸ごとメロン寒天
メロンの皮を器代わりに使用するので、見た目も楽しめる寒天です。おもてなしやパーティーにもぴったりなスイーツです。できあがったら皮ごと切り分けていただきましょう。
はちみつメロン寒天
はちみつの寒天にカットメロンを合わせることで、メロンのみずみずしさを楽しめます。さっぱりとしていて食べやすく、食後のデザートにもおすすめの寒天レシピです。
【ケーキ】
メロンケーキ
トッピングにたっぷりとフレッシュメロンを盛り付けた、メロン好きにはたまらない贅沢なケーキです。スポンジにもメロンをはさんで、メロンを存分に堪能することができるので、お祝いなどのシーンにもおすすめです。
メロンのスクエアショートケーキ
生クリームに使用する砂糖を控えめにして、メロンの甘さを際立たせたメロンのショートケーキです。少量のキルシュを含むため、大人向けのショートケーキです。
メロンのスコップケーキ
生地にはカステラを使い、カスタードクリームはレンジで手軽に作ります。生クリームには刻んだ果肉を混ぜ込んで作る、メロンを楽しめるスコップケーキです。簡単に作れて、取り分けもしやすいのでおもてなしにもおすすめです。
メロンのグラスケーキ
白ワインとはちみつでマリネしたメロンをふんだんに使用して作る、メロンのグラスケーキです。白ワインの風味がメロンによく合い、贅沢な気分になれる大人のスイーツです。
【タルト】
メロンタルト
タルト台はビスケットを砕いて作るので、簡単に作ることができます。ヨーグルトとはちみつ入りのクリームがメロンとの相性抜群で、オーブンがなくても作れるおすすめのレシピです。
【ジャム】
メロンジャム
メロンを贅沢に使用したメロンジャムです。砂糖を控えめにすることで、メロンそのものの甘味をふんだんに堪能することができます。しっかりとメロンの果肉も感じられるジャムなので、満足感も得られます。
【その他】
生ハムメロンのカナッペ
クラッカーにメロンや生ハム、クリームチーズをトッピングするだけで簡単にできる、パーティーやおもてなしなどにもおすすめのカナッペです。お酒のおつまみとしても楽しめて、さまざまシーンで活用できますよ。
旬の時期のおいしいメロンを味わってみよう
メロンは品種も多く、見た目の違うネット系やノーネット系などがあり、果肉の色も青肉腫と赤肉腫に分けられます。メロンによって味わいも少しずつ違うため、おいしい旬の時期にそれぞれ味わってみるのもよいでしょう。
また、そのまま食べるのもおいしいメロンですが、その香りや甘味を活かしてドリンクやスイーツにアレンジして楽しむのもおすすめです。メロンが手に入ったときは存分に味わいましょう。