DELISH KITCHEN

種類いろいろ!かぼちゃの品種とレシピをご紹介

作成日: 2021/11/11

更新日: 2022/06/17

ほくほくした食感で甘味のあるかぼちゃは煮物、スープ、お菓子など幅広く料理に使える万能な野菜です。かぼちゃは品種の多い野菜で、最近では年中店頭に並んでいる西洋かぼちゃのほかにも、さまざまな種類が出回っています。

この記事では、かぼちゃの品種とそれぞれの特徴、かぼちゃを使ったレシピをご紹介します。

目次

  1. かぼちゃの種類は大きく分けて3つ
    1. 西洋かぼちゃ
    2. 日本かぼちゃ
    3. ペポかぼちゃ
  2. 西洋かぼちゃの品種
    1. 黒皮栗かぼちゃ
    2. 坊ちゃんかぼちゃ
    3. コリンキー
    4. 宿儺かぼちゃ
    5. 長かぼちゃ
    6. ロロンかぼちゃ
    7. 雪化粧かぼちゃ
    8. 伯爵かぼちゃ
    9. アトランティック・ジャイアント
  3. 日本かぼちゃの品種
    1. 黒皮かぼちゃ
    2. 小菊かぼちゃ
    3. バターナッツかぼちゃ
  4. ペポかぼちゃの品種
    1. そうめんかぼちゃ
    2. プッチィーニ
    3. どんぐりかぼちゃ
    4. ズッキーニ
  5. かぼちゃを使ったDELISH KITCHENのレシピ
    1. 基本のかぼちゃの煮物
    2. かぼちゃのきんぴら
    3. かぼちゃのサラダ
    4. かぼちゃ天ぷら
    5. かぼちゃのポタージュスープ
    6. かぼちゃのプリン
    7. かぼちゃの濃厚ケーキ
  6. かぼちゃのカロリーと糖質
  7. さまざまな種類がある!かぼちゃの特徴を知っておいしく味わおう

かぼちゃの種類は大きく分けて3つ

かぼちゃは大きく分けると、「西洋かぼちゃ」「日本かぼちゃ」「ペポかぼちゃ」という種類があります。まずは、これら3種類のかぼちゃの特徴や違いをみていきましょう。

西洋かぼちゃ

スーパーなどでよく目にするかぼちゃは西洋かぼちゃです。西洋かぼちゃは一般的に甘味が強く、食感はほくほくしています。皮の表面は、日本かぼちゃよりもつるっとしているものが多くなっています。

ただし、ひと口に西洋かぼちゃといっても、品種によって色や形にさまざまな違いがあります。よく見かける皮が濃い緑色で丸い形の「えびすかぼちゃ」以外にも、オレンジ色の皮でひょうたん型の「コリンキー」や、細長い形の「ロロンかぼちゃ」なども西洋かぼちゃの仲間です。

日本かぼちゃ

日本かぼちゃは現在とても貴重なかぼちゃで、日本料理店などでよく使われています。そのため、スーパーなどで目にする機会は少ないかもしれません。

日本かぼちゃは皮の表面がでこぼこしています。味は西洋かぼちゃと比較すると、甘味が少なくて淡白な味わいのものが多く、ねっとりした食感が特徴です。

ペポかぼちゃ

ペポかぼちゃは、もともと北米南部の地域で作られていた品種で、「そうめんかぼちゃ」や「ズッキーニ」が代表的なものです。変り種のかぼちゃで、これまではあまり日本で栽培されることはありませんでしたが、このごろは出回るようになってきました。

味や食感は西洋かぼちゃや日本かぼちゃとは全く異なり、淡白でシャキシャキしているものもあります。

西洋かぼちゃの品種

西洋かぼちゃにはさまざまな品種があります。それぞれの特徴やレシピをご紹介します。

黒皮栗かぼちゃ

黒皮栗(くろかわくり)かぼちゃは全国的に広く生産されている代表的なかぼちゃの総称で、その中には「えびすかぼちゃ」「くりゆたか」「九重栗かぼちゃ」など、さまざまな品種があります。

国産のものは夏から秋にかけて収穫されることが多いですが、主に冬はメキシコ産、春はニュージーサンド産のものが輸入されるので年間通して食べることができます。

どれも形は丸く、濃い緑色の皮とオレンジ色の果肉が特徴で、普段よく見かける一般的なかぼちゃです。黒皮栗かぼちゃは加熱すると果肉に栗のような甘味が増し、ほくほくした食感になります。

黒皮栗かぼちゃはサラダやスープ、お菓子など、どんな料理にも幅広く使えますが果肉が粉質で煮崩れしやすいので、形を残したい煮物などを作る際には加熱しすぎないよう注意しましょう。

坊ちゃんかぼちゃ

坊ちゃんかぼちゃは全国的に作られており、特に北海道でよく栽培されています。皮の色や果肉の色は黒皮栗かぼちゃに近いですが、大きさは黒皮栗かぼちゃの半分程度しかなく、中には手のひらに乗るほどのかわいいサイズのものもあります。

加熱すると甘味が増し、ほくほくした食感が特徴で、黒皮栗かぼちゃ同様にどのような料理にも使えます。

また、サイズが小さい坊ちゃんかぼちゃならではの使い方として、中身をくり抜いて丸ごと料理に使うと見た目もかわいく、華やかに仕上がります。インパクトがあるのでハロウィンなどの特別な日にもおすすめですよ。

以下、坊ちゃんかぼちゃを使ったレシピの紹介です。

坊ちゃんかぼちゃの器の中に、とろとろのプリンが入ったひと品です。食べると口いっぱいに秋を感じることができますよ。メープルシロップをかけていただきましょう。

種とわたをくりぬいた坊ちゃんかぼちゃの中に肉だねをつめて、オーブンで焼き上げた豪快なひと品です。しょうゆやバターなどで作った和風ソースをかけて、皮までおいしく食べられますよ。パーティーやおもてなし料理にもぴったりです。

ホワイトソースに豆乳や味噌を加えた、少し和風テイストのグラタンです。ほくほくの坊ちゃんかぼちゃととろとろのホワイトソースを味わいましょう。2種類のチーズを乗せて焼き上げます。

コリンキー

コリンキーは、オーストラリアと日本のかぼちゃを掛け合わせた日本生まれの品種で、生食用に開発されました。

東北地方から中国四国地方まで幅広い地域で栽培されていますが、特に山形県や岩手県、神奈川県などで盛んに生産されており、よく出回るのは5~6月頃です。

コリンキーは丸く、先が少しとがった独特の形をしています。皮はオレンジ色で、中身は鮮やかな黄色です。

完熟する前に収穫することで青臭さがなく、生で皮ごと食べることができます。加熱調理してもおいしいですが、せっかくなら独特のコリコリした食感を活かして、生でサラダや浅漬けにして食べるのがおすすめです。

以下、コリンキーを使ったレシピの紹介です。

千切りにしたコリンキーときゅうりを、しょうゆやかつお節を使った和風ドレッシングで和えました。シャキシャキ食感が楽しく、コリンキーの黄色で色合いも鮮やかなサラダです。

薄切りのコリンキーにチーズを乗せて焼くだけで作れるので、簡単に仕上がります。コリンキーを加熱して食べる場合におすすめのレシピです。

薄切りのコリンキーをさっと炒めるだけで作れる手軽な炒め物です。アンチョビの塩気があるので、おつまみにもぴったりですよ。しょうゆの香ばしい香りもたまらないひと品です。

宿儺かぼちゃ

宿儺(すくな)かぼちゃは、岐阜県北部にある高山市丹生川地域周辺で栽培されているへちまのように細長いかぼちゃです。

甘みが強く、食感はほくほくしていますが、口当たりは一般的な西洋かぼちゃよりもなめらかです。皮が薄く表面はすべすべしているので、ピーラーでも皮がむきやすく調理しやすいという特徴もあります。

宿儺かぼちゃもどんな料理にも合いますが、皮の処理がしやすいのでサラダなどのほか、プリンやケーキといったお菓子作りにも適しています。

長かぼちゃ

長かぼちゃは、へちまのように細長い形をしている西洋かぼちゃの1種です。先ほどの宿儺かぼちゃも長かぼちゃの1種で、そのほかには石川県能登地域で作られている「弥栄(いやさか)」など、さまざまな種類が全国で栽培されています。

味は栗かぼちゃに近く、強い甘みとほくほくした食感が特徴です。どんな料理にも合いますが、細長い形状を活かしてステーキにすることもできます。

ロロンかぼちゃ

ロロンかぼちゃは、ラグビーボールのような見た目をしているかぼちゃで全国的に栽培されています。中でも愛媛県や北海道で多く生産されています。

ロロンかぼちゃが「ロマン」と「マロン」という2つの言葉を合わせて名づけられているように、栗のような上品な甘みが特徴です。ほくほくした食感を活かして、コロッケなどの揚げ物にも向いています。

また、一般的な栗かぼちゃよりも果肉のキメが細かく裏ごしがしやすいので、スープやプリンなどに使うとロロンかぼちゃの舌触りのなめらかさをより実感できるでしょう。

雪化粧かぼちゃ

雪化粧かぼちゃは、名前の通り完熟すると皮が白くなる種類のかぼちゃです。寒冷地向けの品種で、北海道で多く生産されています。果肉の色は一般的なかぼちゃよりも薄い黄色ですが、収穫後1~2ヶ月程度貯蔵することで甘みが増して味が濃くなります。

雪化粧かぼちゃは、ほかのかぼちゃよりも皮が固いですが、しっかり加熱することでおいしく食べることができます。ほくほくした食感を活かして、煮物や揚げ物に使うのがおすすめです。

伯爵かぼちゃ

伯爵かぼちゃは雪化粧かぼちゃの1種で、皮が白くメロンのような甘い香りがするのが特徴です。北海道や新潟県などの寒冷地で多く栽培されています。

雪化粧かぼちゃと同様に熟成されると甘みが増し、調理するとほくほくした食感に変化します。煮崩れしにくいので、煮物や味噌汁に使うと伯爵かぼちゃのおいしさと食感をより楽しめるでしょう。

アトランティック・ジャイアント

アトランティック・ジャイアントは観賞用のかぼちゃの品種で、大きいものだと100kg程の重さになります。主にハロウィンの飾りによく使われ、あくまで鑑賞用のかぼちゃなので食べることはできません。

日本かぼちゃの品種

普段は目にすることが少ない、日本かぼちゃの代表的な品種についてご紹介します。

黒皮かぼちゃ

黒皮かぼちゃは黒くて艶のある皮が特徴で、表面がごつごつしています。日本かぼちゃの生産地は全国でも少ないですが、黒皮かぼちゃは宮崎県で古くから伝統的に栽培されてきました。

黒皮かぼちゃの果肉はさっぱりとした味わいで粘質です。そのため煮崩れしにくいので、特に煮物に適しており、食べるとその舌ざわりのなめらかさに驚くでしょう。

小菊かぼちゃ

小菊かぼちゃは手のひらに収まるほどの小さなサイズで、上から見ると菊の花に見える形が特徴のかぼちゃです。熟すと皮が黄色やオレンジ色に色づきますが、熟しても甘みが増すわけではありません。

もともと、小菊かぼちゃは福島県会津地方の伝統野菜でしたが、現在では石川県や福井県などでも盛んに栽培されています。

小菊かぼちゃも甘みが少なくさっぱりとした味で、粘質な果肉です。小ぶりなかぼちゃですが、実がつまっているので食べごたえがあります。こちらも煮崩れしにくいので、特に煮物に適しています。

バターナッツかぼちゃ

バターナッツかぼちゃは、南アメリカ原産でアメリカで人気のかぼちゃです。
ひょうたんのような縦長の形をしており、すべすべしたベージュ色の皮が特徴的です。まだ日本での生産量は少ないものの、全国的に栽培されています。

加熱するとねっとりした強い甘みを感じることができ、グラタンやスープに使うとおいしく食べられます。また、バターナッツかぼちゃは生で食べることもできるので、スライスしてサラダなどに使うのもおすすめです。

ペポかぼちゃの品種

ハロウィンでおなじみの小さくて黄色いかぼちゃは「おもちゃかぼちゃ」といわれる鑑賞用のかぼちゃで、ヘポかぼちゃの1種です。
ここでは、ヘポかぼちゃの中でも食べられる種類のものをご紹介します。

そうめんかぼちゃ

そうめんかぼちゃ(金糸瓜)は皮が黄色く、細長い楕円形の見た目が特徴のかぼちゃです。もともとは石川県の伝統野菜でしたが、現在では生産量は少ないものの、全国で栽培されています。

そうめんかぼちゃは果肉が繊維状になっており、輪切りにしてゆでると繊維がばらばらにほぐれて麺のようになり、サラダや和え物などの料理によく使われます。シャキシャキとした食感があってさっぱりとした味わいです。

以下、そうめんかぼちゃの茹で方やレシピの紹介です。

そうめんかぼちゃのゆで方をご紹介します。皮は食べられないので取り除くようにしましょう。そうめんかぼちゃをゆでて、いろいろな料理にアレンジしてみてください。

ゆでたそうめんかぼちゃ、かにかまぼこ、きゅうりをごま油の香り豊かな中華ドレッシングで和えました。そうめんかぼちゃのシャキシャキ食感が楽しいサラダです。

そうめんかぼちゃとパプリカを使った彩りがよく、食感が楽しいナムルです。にんにくとたっぷりのごまが食欲をそそるひと品です。

プッチィーニ

プッチィーニは、日本で品種改良して生まれたかぼちゃです。重さが200~300gほどで手のひらに乗るほどの小さな品種です。形は扁平で、皮が全体的に薄いオレンジ色で、そこに濃いオレンジ色の縦じま模様が入っています。

上から見ると、小菊かぼちゃのように花が咲いたように見えるかわいらしいかぼちゃで、ハロウィンの飾りつけにもよく使われます。
生産量は多くないものの全国で栽培されていて、神奈川県や愛知県、茨城県などで栽培されています。

プッチィーニは、栗のような甘みとほっこりした食感を味わうことができます。サイズが小さく皮が薄いことから火が通りやすいので、丸ごとレンジで加熱してスプーンですくって食べることもできます。

さらに、プッチィーニのかわいい見た目を活かして、中身をくり抜いて丸ごとプリンやグラタンに使うのもおすすめです。

どんぐりかぼちゃ

どんぐりかぼちゃは日本ではあまり見かけない種類のかぼちゃで、皮は濃い緑色で下がとがった縦長の形をしています。大きさは日本の栗かぼちゃより少し小ぶりです。

皮は固いですが果肉の水分が多く、加熱するとべちゃっとしています。甘みは少なく、アメリカではオーブンで焼いて食べるのが一般的です。

ズッキーニ

スーパーなどでよく見かけるズッキーニは、シャキシャキした食感で甘みは少ないですが、かぼちゃの仲間でヘポかぼちゃの1種です。

皮が緑色で、太いきゅうりのような細長い形をしています。長野県と宮崎県が代表的な産地です。

かぼちゃを使ったDELISH KITCHENのレシピ

ここからは、かぼちゃを使ったレシピをご紹介します。スーパーなどで手に入る身近なかぼちゃで作ることができますよ。

基本のかぼちゃの煮物

ほくほくでほんのり甘いかぼちゃの煮物です。簡単に作ることができるので、覚えておくとよいでしょう。かぼちゃの角をそぎ落とすことで、煮崩れしにくくなります。

かぼちゃのきんぴら

細切りにしたかぼちゃを甘辛く炒めてきんぴらにしました。ごま油の香りがたまらないひと品です。彩りもきれいなので、お弁当のおかずにもぴったりです。

かぼちゃのサラダ

チーズ、レーズン、くるみを合わせてデリ風に仕上げたかぼちゃサラダ。お好みで具材を変えたり、マヨネーズを半分ほどヨーグルトに変えてさっぱり仕上げるなど、さまざまなアレンジを楽しむことができます。

かぼちゃ天ぷら

さくさくの衣と、ほっこりしたかぼちゃの食感がくせになるかぼちゃの天ぷらです。衣にごまを入れることでひと味違う天ぷらに仕上がります。

かぼちゃのポタージュスープ

子供から大人まで幅広い世代に人気のかぼちゃのポタージュ。生クリームを使用した濃厚な味わいで、かぼちゃの甘みが引き立つスープに仕上がります。

かぼちゃのプリン

たっぷりのかぼちゃに牛乳と生クリームを合わせた濃厚な味わいのプリンです。かぼちゃをしっかり裏ごしするひと手間で、まるでお店のようななめらかな口当たりに。ほろ苦いカラメルソースがかぼちゃの甘みを引き立てます。

かぼちゃの濃厚ケーキ

かぼちゃをたっぷりと使って、濃厚でなめらかな口当たりを楽しめるケーキ。かぼちゃの優しい甘みを感じられます。おやつにもおもてなしにも喜ばれるでしょう。

かぼちゃのカロリーと糖質

かぼちゃには、どのような栄養が含まれているのでしょうか。こちらの記事では、カロリーや糖質についても解説しているので参考にしてください。

さまざまな種類がある!かぼちゃの特徴を知っておいしく味わおう

かぼちゃにはさまざまな種類があり、普段よく見かける西洋かぼちゃだけでもいろいろな品種があります。最近では、コリンキーやバターナッツかぼちゃなどの変わったかぼちゃを見かける機会も増えてきました。

それぞれ味わいや食感が異なるので、食べ比べてみるのも楽しいかもしれません。かぼちゃの特徴を活かして、さまざまな料理に活用してみましょう。

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