お茶請けとは?おすすめのお菓子やお皿をご紹介します
作成日: 2021/09/06
「お茶請けにどうぞ」などと言い、お茶と一緒にお菓子などを出す習慣は、日本では昔から見慣れた光景です。
そんなお茶請けですが、単にお茶をより引き立てるための食べ物ではなく、実はそれ以外にも意味があることをご存じでしょうか。
そこで、この記事ではお茶請けの由来や意味を紐解き、出し方の基本マナーからおすすめのお菓子まで、一挙にご紹介します。
お茶請けとは
お茶請けの読み方は「おちゃうけ」で、具体的には「お茶に合う食べ物」を意味します。
これはお茶請けの「請」という漢字の由来に「支える」「引き立てる」といった意味があるからです。
しかしながら、お茶請けは単なるお茶の引き立て役ではありません。
お茶を飲む前にお茶請けを食べることにより、お茶に含まれるカフェインやカテキンといった、胃を刺激する成分から守ってくれる実質的な役割もあります。
つまり、お茶をよりおいしく飲んでもらいたいという「おもてなしの精神」から生まれたのが、お茶請けなのです。
お茶請けとして出す食べ物は、饅頭やクッキーのような甘いお菓子から、漬物のような塩味のあるものまでさまざまです。
砂糖を使った甘いお菓子を出すようになったのは、ポルトガルから日本に砂糖が入ってきた近世以降だといわれています。
それ以前の砂糖が貴重だった時代は、カヤ、クリ、クモタコといった木の実がお茶請けの主流でした。
お茶請けの基本マナー
出し方
置く位置は、お客様から見て右がお茶、左がお茶請けです。
おしぼりがある場合は、お茶の右に置きます。
湯呑やカップなどの器に絵柄が付いている場合は、絵柄をお客様のほうに向けておくようにしましょう。
出す順番は、お茶請けが先です。
次にお茶、おしぼりの順に置いていきます。
出すお茶請けの種類によっては、必要に応じて楊枝などもお皿に添えておきましょう。
飲み物の種類
飲み物の種類は、特に厳格な決まりはありません。
茶道で用いる抹茶をはじめ、緑茶、ほうじ茶、コーヒー、紅茶など、好みに合わせて選びましょう。
もちろん、来客者の好みが分かる場合は、その好みにあった飲み物を用意すると喜ばれます。
暑い時期なら冷たい飲み物、寒い時期なら温かい飲み物を出すといった心遣いをすることも忘れないようにしましょう。
お茶請けの種類
お茶請けとして出す食べ物も特に決まりはありません。
一般的には和菓子や洋菓子などの甘いお菓子が多いですが、漬物や塩昆布といった塩味のあるものも、お茶請けとして昔から使われてきました。
来客者の好みが分かっている場合は、好みに合わせて用意してもよいでしょう。
お皿の選び方
お茶請けをのせるお皿は、丸でも四角でも楕円でもかまいません。
のせるお茶請けとのバランスをみて選ぶことが大事です。
一般的には、和菓子は比較的小ぶりなお皿、洋菓子はのせたときに少し余白ができるくらいの大きさの皿がよいとされています。
練り切りのように、色味を楽しむお菓子をのせるときは、柄や模様が入らず、落ち着いた色のお皿が上品に見えるでしょう。
どらやきや饅頭など、地味な色味のお菓子なら、華やかな絵柄の入ったお皿を用いたほうが、お茶請けがより引き立ちます。
なお、お茶請けの種類によってはお皿に敷紙を敷いて出すことで、直接お皿が汚れるのを防ぐことができます。
敷紙を折って敷く場合は、折った「わ」の部分をお客様側に向け、弔事用以外は折った上の紙をやや右にずらして折るのが一般的です。
DELISH KITCHENのお茶請けにおすすめのレシピ
お茶請けは買ってきたものもよいですが、せっかくなら手作りのお菓子でおもてなししてみませんか。
ここでは、お茶請けにぴったりの人気レシピを、和菓子と洋菓子に分けてご紹介します。
【和菓子】
みたらしミルク白玉
牛乳で練った白玉団子に、甘じょっぱいみたらしあんをかけました。
柔らかくもちもちとした食感と共に感じる、ふわっと鼻に抜ける牛乳の風味がどこか昔懐かしい一品です。手作りならではの素朴な味を、ぜひお楽しみください。
やわらか豆乳もち
豆乳の素朴で優しい味わいを楽しめる、豆乳もちをご紹介します。
きなこや黒蜜をかけることでおいしさがグンとアップ。片栗粉を入れて火にかけたら、焦げ付かないように絶えず鍋底をこするようにかき混ぜるのがポイントです。
チョコもち
切り餅とチョコレート、豆乳で作る和洋折衷スイーツをご紹介します。
一口食べると、お餅のもっちり感と共に、チョコレートの優しい甘さが口の中いっぱいに広がります。お餅の特性上、時間が経つと食感が硬くなってしまうため、なるべく早めに食べきりましょう。
とろ〜り蜜の大学芋
フライパン1つでできる、大学芋をご紹介します。
揚げないので、大量の油を使わずに済み、洗い物も減らせるのがうれしいポイント。さつまいもがおいしい時期や、たくさん手に入った際にどうぞお試しください。
さつまいもの塩キャラメルカリカリ
さつまいもを小さめの角切りにして、カリカリにキャラメリゼした一品です。
火からおろしそのまま置くとくっつきやすいので、粗熱が取れたらすぐバラバラにほぐしておきましょう。仕上げに塩を振ることで、さらにおいしさが引き立ちます。
さつまいも餡のごま団子
さつまいも餡を白玉団子の生地で包み込み、ごまをたっぷりまぶして揚げました。
外側はカリっと香ばしく、中はもちもちとした食感と共に、さつまいものほっこり素朴な風味を楽しめます。ぜひ、揚げたてをお好みのお茶と共にいただきましょう。
餃子の皮で生八ツ橋
餃子の皮を活用した、生八ツ橋風のおやつをご紹介します。
ほんのり甘いシナモンの風味がくせになるおいしさです。餃子の皮はゆでてから水に取って冷やすことで、よりもちもち、つるんとした食感になります。
白玉粉でいちご大福
いちごがおいしい時期におすすめの、白玉粉で作る簡単いちご大福のレシピをご紹介します。
いちごをあんで包む際、全部覆ってしまわずに、先端の部分を少し出しておくのがポイント。そうすることで大福の表面にほんのりピンク色が透けて、見映えよく仕上がります。
チョコ大福
白玉粉で作る簡単チョコ大福のレシピです。
一口食べると、もちもちの生地からチョコレートがとろけます。白玉粉、砂糖、水を加えレンジで加熱したら、透き通るまでよく混ぜるのがポイント。生地でチョコレートを包む際は、手の熱で溶けやすいので手早く作業しましょう。
ベビーカステラ
たこ焼き器で作る、ベビーカステラのご紹介です。
ホットケーキミックスを使った簡単レシピなので、難しい工程はほとんどありません。生地を返す際は焦げないように素早くリズミカルに返していくのがポイント。子供と一緒にワイワイ作るのもおすすめです。
【洋菓子】
基本の型抜きクッキー
薄力粉、砂糖、バター、卵黄で作る基本の型抜きクッキーです。
生地さえ作っておけば、好みの型で抜いて焼くだけ。そのままプレーンで食べてもおいしいですが、アイシングなどでデコレーションしても喜ばれます。
シガレットクッキー
葉巻のような形が特徴のシガレットクッキーです。
実は意外と簡単で、材料もたった4つで作れます。割れないようにくるっと巻くコツは、熱いうちに手早く巻くこと。冷めてしまったら、再度オーブンで温めると巻きやすくなります。
フロランタン
クッキー生地の上にアーモンドのキャラメル生地をのせて焼いた、フランスの伝統菓子フロランタン。
手間がかかりそうに見えますが、ひとつひとつの作業はそう難しくないので、ぜひ挑戦してみましょう。キャラメルはクッキー生地の上にのせてもダレないように、少し硬めに煮つめるのがコツです。
簡単マドレーヌ
ホットケーキミックスを使った、簡単マドレーヌのご紹介です。
バターは室温に戻し、柔らかくしておくことで、ほかの材料と合わせやすくなります。オーブンがない場合は、オーブントースターで代用可能です。その際は焼成途中でアルミホイルなどをかぶせ、焦げないように注意しましょう。
簡単カップケーキ
サラダ油を使った軽い食感のカップケーキをご紹介です。
ホットケーキミックスを使った簡単レシピなので、お菓子作り初心者でも安心して作れます。仕上げに粉砂糖を振ると見映えがグンとアップ。好みで季節の果物などを添えてもよいでしょう。
HMでプレーンマフィン
ホットケーキミックスを使ったプレーンマフィンのご紹介です。
バターをたっぷり贅沢に使ったレシピなので、風味よくしっとりと仕上がります。そのままでもおいしいですが、ジャムや生クリームなどを添えて出すのもおすすめです。
HMでチョコパウンドケーキ
ホットケーキミックスを使った濃厚チョコパウンドケーキをご紹介します。
チョコレートとバターをレンジで溶かしたら、あとは残りの材料を入れて混ぜるだけ。使用するオーブンによって焼き時間が異なる場合があるので、竹串を刺してみて生地がつかないかどうかチェックしましょう。
HMでバナナパウンドケーキ
ホットケーキミックスを使ったバナナパウンドケーキをご紹介します。
バナナの甘い香りがたまらない一品です。バターではなく、サラダ油を使っているので、意外と軽くさっぱりとした口当たりが特徴です。焼き上がってから少し置き、落ち着かせてから切ることで、キレイに切り分けられます。
ザッハトルテ
じっくり時間をかけて作るなら「チョコレートケーキの王様」と称されるザッハトルテに挑戦してみませんか。
アプリコットシロップを挟んだチョコレートスポンジを土台とし、チョコレートコーティングでツヤツヤに仕上げます。濃厚なチョコの味わいに、甘酸っぱいアプリコットの風味がよく合う一品。特別な日のおもてなしに、ぜひお試しください。
マシュマロのなめらかチョコムース
マシュマロを使った簡単チョコムースをご紹介します。
温めた牛乳と生クリームに刻んだチョコレートとマシュマロを入れて混ぜ、器に入れて冷やし固めるだけで完成です。ひんやりなめらかな舌触りは、暑い時期のおもてなしにもぴったりです。
お茶請けはおもてなしの心です
好みのお茶を出し、そのお茶に合った食べ物を添え、楽しいひとときを過ごしてもらいたい。お茶請けとは、このようなおもてなしの精神に基づいて考えられた日本古来の伝統だといえるでしょう。
今回は、お茶請けを出す際の基本的なマナーを解説し、手作りする際のおすすめレシピもご紹介しました。
ぜひこれらを参考にして、心のこもったおもてなしを実践してみましょう。